オススメ作品(※ネタバレあり)
大興奮。感涙。最高。
いやー、沸ったわー、血が。
鑑賞中、体温が上がっていくのをありありと感じていました。
大スクリーンと優れた音響の劇場で観るべき一作!!!
『THE FIRST SLAM DUNK』
(2022)
もう今更大ヒットした作品のレビューって・・・w という感じですが、結局自分が5回劇場で観まして、繰り返し観る大好きな作品なのでその気持ちを吐き出したいだけの記事となっております!
(あと、そろそろ円盤発売記念のタイミングということで・・・ご容赦をば汗)
いやー、鑑賞中、普通にバスケの試合を観てる感覚になってたからスゴい・・・。
もはや初めて予告が出た時の賛否両論あった風潮なんぞどこ吹く風。もはやアレ覚えてる人いるのかな、くらいの大ヒットになりましたね。
『トップガン マーヴェリック』同様、こんなにも好評価続出の作品は久しくなかったと記憶しています。
映画を観たあと、御多分に洩れず原作を読み返しましてw
思った以上に映画は大胆にアレンジしてる感覚を受けました。
それがあれだけハマってるんだから、この映画というフォーマットへの変換が大成功してる証拠なんだろうなと。
あとはやはりマーケティング戦略としても興味深い一作だなぁと。
海外では日本より多く行われているバイラルマーケティングに近かった今回の公開前PR戦略。
これが興行成績にも結びついたことで、今後この手法が各所の宣伝戦略会議で取り扱われることになるのかなーという事にワクワクしております。
もちろん全作品向けではないですが、昨今は情報もビジュアルも物語も事前に見せすぎになりがちなので、いい意味でブレーキがかかったのではないかと。
音楽と映像で原作の面白さをさらに拡充しており、映画というフォーマットで付加価値を付けられた素晴らしい作品でした。
好きなシーン、格好いいシーン、挙げていったらキリがないんですが、特に好きだったところだけ抜粋して書きます。
もともとオフィシャルグッズのTシャツでもリョータver.を持ってるくらいリョータ推しだったので、彼を主軸に据えた物語はグっときましたし、バックグラウンドを描いてくれたのは嬉しかったです。
改めて原作読んでみて、本当にリョータ個人に関する描写ってほぼないんですよね。当時は全然気が付かなかった・・・。
流川が沢北に対抗するために他を活かす動きをする中でミッチーへのパス→「そんなタマじゃねーだろ」のテンポ感が最高だったなー。
もちろん原作でも胸熱なシーンなんですが、ここは正に映像のテンポ感と音楽でさらに付加価値がついたシーンだと思います!
あとは、石井の「湘北に入ってよかった…!」と咽び泣くシーンに心を鷲掴みにされ、ラスト数分の花道の大活躍に手に汗握り、原作で無音だったクライマックスが秒針の音と共に再現されるところに息を呑みました。
劇場でしか体験できない迫力に繋がっており、繰り返し劇場で観たくなる作品として6週連続一位、9ヶ月上映のロングランなど、数々の偉業を成し遂げてます♪
そして、Filmarksでも2023年最も話題を集めた映画No.1に選出されるなど、まぁとにかく記録持ちの映画ですね。
初めての人も観られるよう、視点を変えて絞る。
これまで親しんできた人には新しい要素を。
この井上監督の判断は正しいでしかなかったようですね・・!すごいなぁ。
物語としては(それにより漏れるところや不満に感じる人もいるのも承知で)全方位観られるようカバーしつつ、バスケシーンは誰しもが熱く熱く熱くアツぅぅぅぅくなれる仕上がりになってました。
これらの選択が全てハマった稀有な作品ですね。
あとはやっぱり音楽!
サントラが熱い・・・!!
映画公開から半年経ってからの発売でしたが、その半年を取り返すくらいヘビロテしました。
バスケシーンを中心にテンション高めなシーンは10-FEETが、回想シーンを中心にドラマ的なシーンは武部聡志さんが担当する割り振り。
この割り振りも天才的な采配でしたね。
もう映画の光景がありありと浮かぶ音楽って、スコアとして正解でしかないですよね。
全曲いいんですが、いくつかピックアップして好きなポイントを書きたいと思います。
「拮抗」
映画の中で最初にかかる10-FEETが手がけたスコア。
「俺たちこんな感じで行くんでよろしく」という、まさに映画さながらの挨拶代わりにぶちアゲてくれる一曲。
タイトルと曲の雰囲気が合いすぎてる。
それ即ち、映画のシーンにハマりすぎてるサウンドということ。
ガンガンに音をかき鳴らしてはいるものの、面白いのが音が鳴るところと静寂とをうまく使い分けてること。
ボリューム小さめの音量、静寂やデクレッシェンド、などを効果的に用いています。
映画本編って、相当に「リアリティ溢れる」と形容されていながら、その実スローや静寂などかなりアニメーション的な演出を多用しています。
(逆説的に、それだけケレン味たっぷりに描いていながらもリアリティという印象を観客に植え付けられる「作画」そのものがすごいってことですよね)
そういった演出をうまく取り入れて迫力あるバスケシーンを再現しているんですが、音楽作りもきちんとそこに沿ったものになってるんだなぁと痛感します。
「ソータの部屋」
このピアノ2音を聴いただけで、「あ、THE FIRST SLAM DUNKだ」って想起できる、そんな魅力が詰まった楽曲です。
先日の「関ジャム」で武聡志特集が組まれており、そこでも解説していましたが、10-FEETとの棲み分けを意識しつつエモーショナルで印象に残る楽曲を作る武部さん、すごい…。
「再起」
この楽曲は10-FEET作曲ながら、とてもドラマチックなスコアになっています。
この音色、最初劇場で聴いた時すごくノスタルジックな気持ちになりました。
なんか90年代のサウンドを彷彿とさせる作りに感じたのが理由かもしれません。
「死守」
ものっそいアツぅぅぅい一曲!!
主題歌の「第ゼロ感」をベースにした楽曲となってます。
まずイントロが格好いい!
シンセや装飾音的なサウンドからスタートし、ドラムのシャープなリズムが入ってきてギアが上がり、ベースが入ってきたところから一気に楽曲の厚みがドシっとしたものになり、遂にギターによる迫力のリフがかかってからは「これでもか!」というくらい観客を煽りまくります!
個人的にはこのイントロのメロディに、ストリングスの緊迫感ある2音等を足したラスト40秒のアレンジが大好きです!
そこのサウンドが「映画のクライマックス感」を醸しているのが最高で最高で・・・!
あー、書いてたらまた聴きたくなりました笑
早くBlu-ray来ないかしら・・・笑
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■予告編
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