№50
日付:1981/12/28
タイトル:レイダース 失われたアーク<聖櫃> | RAIDERS OF THE LOST ARK
監督:Steven Spielberg
劇場名:スカラ座(閉館)
パンフレット:あり(\400)
評価:-

 

日本では1982年の正月映画として前年末に公開された本作。それから40年以上を経て、同じ監督と主役で最新作が公開されというのだから驚かざるを得ません。ハリソンフォード氏、1942年生まれですよ!御年80歳!

 

というわけで、これまでに観た作品を復習した上で臨む事に(とはいえ4作目も観てないんだよなぁ、、、どうしよう)。

古代遺跡を探るインディアナ・ジョーンズ博士に襲い掛かる、ダンジョン攻略するかのようなトラップの数々、当時ノリノリのハリソン・フォードの大活劇はやっぱり楽しかった。当時はそのラスト、<聖櫃>の正体がアトミック・ボムをなぞらえているような点が物議と賛否を巻き起こしてもいました。

 

1981年はこの作品で締め括っていた。生まれて初めて年間の観賞本数が50本の大台に乗った年(浪人中なのにね~)。福岡一(当時)の大画面(70㎜対応)のスカラ座で、連続して2回観たと記録していました。

 

 

2023年6月19日

NHK BSプレミアムシネマ放送(2016/5/3)分を鑑賞。

原案(Story)、製作総指揮(Executive Producer)にジョージ・ルーカスも名を連ねる本作。

ナチスが台頭してきた1930年代、米独両国の情報戦で浮上したある古代遺跡。その道の権威でもあり冒険家でもあるインディアナ・ジョーンズ博士に白羽の矢が立つ。両国及び因縁のライバルによる略奪戦が幕を開ける。

最初から最後まで冒険活劇の要素が満載。スピルバーグのこの手の作品を観る度に、「隠し砦の三悪人」における黒澤組における脚本執筆秘話を思い出します。スピルバーグも同じプロセスを踏んでいたのではなかろうかと(ちなみに脚本担当のローレンス・カスダンは当時駆け出しの30歳かそこら)。次から次へと降り掛かる難事を切り抜けるその演出に、娯楽映画の醍醐味がギュウギュウ詰めにされている。

さすがに40年以上も前の作品でもあり、昨今の何でもありなVFX映像には劣ってしまいますが、そんな技術に左右されないオーソドックスな楽しさに溢れている。とはいえ再見だと先が見えているので、懐かしさメインの観賞となりました。

 

さんざん争奪戦を繰り広げた挙句の<アーク>の正体と生死の分かれ目は、当時と同様にどこか安直に思えて気が抜けた。その一方で、命懸けで手に入れた人類の手には負えないその秘宝の行先に込められたこの作品のオチは、今観ると悪くないなと思えてしまいました。

 

 

 

 

 

 

スピルバーグの1900年代の監督作品を時系列に並べてみると(太字劇場で観賞)

1975 JAWS/ジョーズ
1977 未知との遭遇
1979 1941
1981 レイダース/失われたアーク《聖櫃》
1982 E.T.
1983 トワイライトゾーン/超次元の体験
1984 インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
1985 カラーパープル
1986 世にも不思議なアメージング・ストーリー
1987 太陽の帝国
1989 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
1989 オールウェイズ
1991 フック
1993 ジュラシック・パーク
1993 シンドラーのリスト
1997 ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
1997 アミスタッド
1998 プライベート・ライアン

 

やはり監督作品だけでは語れない、彼の息がかかった人気シリーズが存在する(彼が語った判断基準はこちら)。「シンドラーのリスト」を当時観逃がしたのは、「カラーパープル」が影響していて、「ジュラシック・パーク」と「プライベート・ライアン」は、映像体験として衝撃的だった覚えがあります。私にとっては、一時代を築いた娯楽映画の巨匠であり先駆者。ハラハラドキドキさせるのは上手いけれど、それ止まりの作品ばかり(だから「E.T.」も全然感動しなかった)。

 

ちなみにこの時の放送は字幕放送&BILINGUAL2か国語放送だった(日経のTV欄だとこの点が分かりづらい)。NHKのこの表記の場合、基本2か国語放送。字幕は耳の不自由な方向けで、リモコン操作で字幕オンにする必要があった。この場合、(♬~)や(破裂音)といった表記も入りますが、吹き替えの台詞がそのまま字幕表示されるので、字幕版よりも台詞の情報量が多い。本来の字幕版とどちらが良いのか、悩みます。

 

パンフレット

・イントロダクション
・製作総指揮 ジョージ・ルーカス
・監督 スティーブン・スピルバーグ
・ストーリー
・インディアナ・ジョーンズ=ハリソン・フォード
・よみがえったパルプ・ストーリー 鏡明(SF作家)
・スター・プロフィール
・制作スタッフ・プロフィール
・神秘な伝説に包まれたアーク(聖櫃)とは?
・プロダクション・ノート
・クレジット

撮影で映画「Uボート」の艦を拝借したのは有名な話ですが、プロダクション・ノートには「帝国の逆襲」でルークが辿り着くダゴバ星のジャングルのツタやシダを再利用している話が載っていた。

あとは、「魂の井戸」の壁画や祭壇の柱にR2-D2とC-3POの絵が刻まれていると書いてあったので、今頃血眼になって探しました(笑)。

 

前売り半券