№19
日付:1982/11/11
タイトル:E.T. | E.T. THE EXTRA-TERRESTRIAL
監督:Steven Spielberg
劇場名:大洋
パンフレット:あり(\450)
評価:-
全米大ヒットを受け、鳴り物入りで公開されたスピルバーグ作品。おすぎとピーコさん始め誰も彼もが褒めそやしていた。
観終わってみると、何かがしっくりこない。手放しで絶賛する気も起きない。心に残る気もしない。
期待とのギャップか、国民性の違い=感動のツボが異なるのか、流す涙もドライな涙。
ラストで宇宙船を見送る大人達の、あの笑顔が欺瞞に満ちているようで、どうにも居心地が悪かった。
2012年12月7日
NHK BSプレミアムシネマ放送(2012/11/13)分の「20周年アニバーサーリー特別版」を鑑賞。
最初からあんなにシルエットをさらしていたっけ?と思いましたが、これは私の記憶違いのようだ。そんな疑念を抱いたのも当時の公開版でないせいですが、主な変更点はwikipediaによると、「スターウォーズ」同様にC.G.化が加えれられたのと、
・オリジナル版ではカットされていた「バスタブでのシーン」や「ハロウィンのシーン」が追加された
・主人公達を追いかける警察官の手から拳銃とショットガンが取り除かれ、トランシーバーなどに変更。
これに伴い「銃はやめて。相手は子供なのよ!」というセリフは削除
・劇中における「テロリスト」という台詞が「ヒッピー」に変更された
のだそうです。
こういうのって、当時観た観客としては、本当に受け入れ難いものあるなぁ。
それはともかく、今観直して本当に面白かった。ディズニーの「悪い人間」と「動物達」をそれぞれ「大人」と「宇宙人と子供」に置き換えて展開するスピルバーグの手法は、公開30年を経て古典的な魅力となって楽しませてくれた。自転車で舞い上がるあのシーンは今観ても拍手をしたくなる。E.T.が少々古ぼけようとも、子供達の魅力は全く色褪せない。中でもドリュー・バルモアの可愛いさといったら!
飛び立つ宇宙船を笑顔で見送っているのは、お母さんと兄の友達でした。
"少年の心を持った大人"が作ったと称えられるスピルバーグ作品の魅力ですが、あの笑顔に大人の目線や作為感や偽善といった不自然さを禁じえなかったのだと思います。当時は。
正直お母さんの笑顔は、今観るととても自然に思えました。一方で子供達のそれは演技指導の賜物臭くて鼻についた。
でもそんな事は取るに足らない事のような。そんな気がするのも、年をとってしまったからでしょうか。
やっぱりオリジナル版を観返したいです。
試写会状(表と裏)