#3 木下博輝【愚直】 | 中央大学学友会体育連盟ラクロス部 Official Blog

中央大学学友会体育連盟ラクロス部 Official Blog

中央大学学友会体育連盟ラクロス部です!
選手やスタッフの熱き想いを是非ご覧下さい!

ああ見えて意外に家庭的、長谷川蓮より回ってきました。今年度副将・OFリーダーを務めております4年AT木下博輝と申します。

彼の「完璧であるなかれ」というメッセージ性のあるラストブログ。個人的にとても刺さる文章で歴代のラストブログの中でも2番目に好きなブログでした。1位じゃなくてごめんね。30期佐藤怜さんの「弱かった自分」のラストブログが不動の1位でした。
(見たことない人は是非一度は見てみてください)

彼らのような、読者に響くようなブログは書けませんが、私のセンター国語41/200点のやっちまってる国語力を余す事なく活用し想いを綴りたいと思います(笑)

--------------------------------

まず初めに、日頃より中央大学学友会体育連盟ラクロス部の活動にご支援・ご声援を頂いております、御父母の皆様、OB・OGの皆様、学内外関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

私からは自身の4年間を振り返り、来シーズン以降を担う選手・スタッフへの想いを徒然に綴ろう思います。




「Bチーム」「MF 2ndセット」



私の4年間の中で最も情けなかった’21シーズン。


【2年生からAチームで活躍すること】


フレッシュマン時代にこの目標を掲げてきた選手は非常に多いだろう。

私もその一人だった。

この目標を入部当初より抱き、
入部式では2年生からAチームで活躍するという漠然とした決意を緊張しながら宣言したのを今でも鮮明に覚えている。

ただ現実はそう甘くなく、当初抱いていた目標へのモチベーションはいつまでも続かなかったのだ。

1年次の年度末の新人戦終え、学年は変わり4月に’21シーズン最初のAB分けがあった。

AB分けの発表の前には、

「わんちゃん2年生枠でAチームあるだろ。」

新人戦の3試合で打ったショットはほんの数本かつ1得点すら挙げることの出来なかったくせに、新人戦はたまたま爪痕が残せなかっただけだと自分を慰め、舐めたような姿勢で発表を待っていた。

が、Aチームのメンバー発表の欄には自分の名前はなく、

しっかりとBチームのMFの欄に名前が記載されていた。

少し前まで根拠のない余裕で満ち溢れてた自分が本当に恥ずかしくなり、
「2年でAチーム」みたいな高い目標を最初から掲げるんじゃなかったとなんだか自分でもよくわからない感情になった。

そんな弱気になっていた自分とは対照に、
RED・WHITE体制や新人戦で周りから目に留まった正太や智紀は当たり前のようにAチーム帯同を掴み、ちょうどこの時期に関東ユースの選考会に呼ばれる同期が4、5人出てきていたように記憶している。

周りには言ったことなかったが、
恥ずかしながら関東ユースになることも在学中の目標の一つであった。ただ、そもそも自分が選考会というスタート地点にすら呼ばれない、強化部の目にも留まらないような選手であることをハッキリと自覚・認識したのが私にとって悔しいシーズンの始まりだった。

Bチームになってしまった以上、自分の弱さに向き合い1日1日を積み上げて行くしかないのは強く認識していたし気持ちは切らさず毎日練習に集中しようと表面上はそう思っていた。

しかし、2年の5月〜7月にかけて、リーグ戦に近づくにつれ同期が次々にAへ昇格する一方、実力不足でBに止まり続けた自分は自信を大きく失いつつあり、現状に対する悔しさより諦めの方が大きくなってしまった。

時間が経てば、Aに上がった同期もメンブレしてBに戻ってきて、共にBの緩い雰囲気の居心地の良さにどっぷり浸かりラクロスを「楽しむ」の意味を大きくはき違え本当に無駄な時間を過ごした。

熱量高く過ごせる環境を求めてサークルではなく、体連の部活に入部を決めたのに、本気になれていない当時の自分が本当に恥ずかしかった。

結局Bリーグ開幕を迎えても、自分の居場所を確立できずに、気づいたらBのMF2ndセットにようやく滑り込めるかどうかの立ち位置になっていたし、気づいたら無得点でシーズンで終えていた。

実力不足に目を背けて自分はどこか「実力を出しきれていないだけ」「本当はもっとできる」といった変なプライドで自分を守っていたことが自分の弱さであったし、これこそが自身の成長を阻害していた。

全く結果を残せなかったし無駄に思えた’21シーズンだが、自分の弱さの所以がしっかりと分かったシーズンであった。



年は変わり迎えた‘22シーズン。

ある男がコーチとしてやってきた。



そう、



弊部26期OB新子さん。




彼が導入する練習メニュー・スタイルがいい意味で今までの当たり前を大きく覆されたが、初めて新子さんと会話した時に「お前ATでいける」と衝撃の一言を告げられた。前シーズンBですら全く結果の残せてなかった自分は、

「?」

という感じだったが、今まで持っていた変なプライドを捨て去り再スタートを切る絶好の機会だと捉え、その日の夜に電話で当時のOFリーダーの芳野さんに「ATやらせてください」と伝え、3年生という遅さはあったがコンバートに踏み切った。

このコンバートが現役生活におけるターニングポイントであり、
特に日々の練習に対するマインドセットに大きな変化があった。

新たなポジションに挑戦だったこともあり、
自分は一番下からのスタートであることを認識し、

下手なりに。素直に。

と、斜に構えず分からないことを分からないと認め、
悔しかったが周りの選手に質問し吸収し続けた。

練習でミスをすれば平井さん芳野さんにため息をつかれたり首を傾げられ、
死ぬほど怖くてなかなかメンタルも辛いものがあったが、
何より前シーズンBで過ごした一年では感じなったピリついた雰囲気や熱量の高さが、
自身の成長を促したように感じる。

シーズンが本格化する中、練習試合や中立戦では徐々に結果を出しつつあったが、
得点は1on0の1パターンしかなかった。

テルは

「1on1弱い」

「結局右横の1on0だけ」

そんなことを言われ6on6ではロングにカモられ悔しくてならなかったが、
自分はゴール前の嗅覚や決定力で言えばチームの誰にも負けないと思っていたし、
自分にはコレがあるという武器を持ちリーグ戦を迎えた。



危なげない劇的勝利の武蔵戦。

もときさんが試合後のレーライで足攣っちゃうほどにキツかった一橋戦。

大井で小澤と二人で点取って勝たせた一生忘れないであろう横国戦。

完敗した明治戦。

final4進出を逃した悪夢。獨協戦。

最終戦。学習戦。

前半3連勝。その後2連敗。最終戦勝利。

結果、4勝2敗。ブロック3位。一部残留。

個人としては5得点のみ。

終わってみれば

final4に行けなかった悔しさはもちろん

監督・コーチ陣、スタッフ、後輩たちの想いを体現できなかったこと
駆けつけてくれたOB・OGの期待を大きく裏切ってしまったこと
OFの力不足で31期を早々に引退させてしまったことが情けなかった。

ただ、それと同じくらい

去年Bでやってた割には結果を残せた

毎試合スタメンで出れて良かった

最後までチーム得点王争いに絡めて楽しかった

想定以上だったと、そんな要らない肩書きやしょうもない実績に浸って満足している自分がいた。


「テルは自分のことはちゃんとやるけど、意外と周りに興味ないよな。」


そんなことを新子さんに言われ、「自分の最低限の結果を残せばとりあえずは、、」
という姿勢を見透かされていた。

チームを代表してピッチに立っているにも関わらずそんなマインドでいいはずが無かった。

そんな自分の弱さにまた直面し、あっという間に最後のシーズンに突入してしまった。

’22シーズンで見えたモノ、経験したモノを’23チームに還元し何としても中大が未だかつて越えられなかった壁を越え、歴史を塗り替えると誓った。



しかし、リーグ戦が始まってみれば、
現実は甘くなく、
第5戦 東海戦を残し現在1勝3敗。



ブロック最終戦を控えた今、4年間を振り返り色々な想いがこみ上げてくるが、

今このブログを読んでくれている選手・スタッフに【斜に構えず愚直に】物事に向き合う重要性を語らせてください。

多くの人が知っているように、私もラクロスは日本において発展途上のスポーツだと認識している。

発展途上ゆえ、

どの練習を勝てるかとか強くなれるとか、
どの練習をすれば日本一を獲れるとか、

そんな明確なノウハウやメソッドは少なくとも今の中大に存在しないと思うし、
過去の中大を知る監督・コーチ陣、OB・OGも知るはずもないと思う。

ひょっとしたら慶應や早稲田や日体のような過去に日本一に輝いたことのある大学にはあるかもしれない。

そんな日本一になる術を我々は知らないからこそ、日々仮説を立てて、トライして、振り返りをして、、、の繰り返しをする。

ただ、最近目にしたBチームMTG議事録の

「アジリティーやるから1on1のバリエーションが増える。その一方で、1on1をたくさんやっているから1on1が上手くなるという意見が出た。」

という記載が自分の中で引っ掛かった。

このアジリティーが意味あるのか問題のアンサーは、

提示されたメニューに熱量高く取り組んだ人にしか分からないだろうし、

「これ意味あんの?」とかそんな感情を抱いてしまった人は今に本気になれていないから分かるはずもないように思う。

上記ははあくまで一例だが、

特にここ2年間、Aチームで活動させてもらう中で、

コーチ陣・学生幹部陣が必死に考え抜いて採用した方針やメニューに対して、

斜に構える選手・スタッフが明らかに目立つように感じる。

ラストブログでこんなこと言いたくないが、このスタンスこそ今の中大の弱さだと思う。

この弱さを立て直せなかったのは、今シーズンのスローガン「ALL OUT」を浸透させきれなかった’23幹部の至らなさだったと思う。

私も下級生だったら偉そうに見えてしまう幹部だが、

毎年上級生は自分本位の考えを捨て判断軸を組織に置き、

このチームに取って何がベストな選択かを仮説を立て、

正解のない中不安やプレッシャーに押しつぶされそうになりながら毎日戦っている。

頑張ってるから偉いとかそういう話ではなくて、

正解のない中多くの時間を費やした決定事項に対して下級生から次々出る不満を

全て対処しきれないのは少しは理解してもらえると嬉しいし、

まずは、愚直に練習に向き合う姿勢で目先の一瞬一瞬に本気になってほしい。

その上で物事を判断してほしい。



ラクロスは発展途上だし中大は日本一の経験がない。

何が正解で何が近道かも分からないからこそ、

学生主体で活動する私たちは数えきれないほどの試行錯誤をする。

私はこれこそが、マイナースポーツ・カレッジスポーツ特有の醍醐味だと思うし、

大学4年間の全てを注ぐ価値があると強く思う。



#3 木下博輝


-----------------------------------

次回は今シーズン主将篠宮です。

7月から始まったラストブログ。

ついに次回で最終回となります。

前振りなどしなくても彼なら言わずもがな素晴らしいブログを

書いてくれると期待しています。

ハードルを上げてブログの公開を待ちましょう。