JWとしての生い立ちまとめはこちら
※今日は私なりのアトピーへの解釈を含めた記事を書きます。アトピー治療にはステロイド治療の是非を筆頭に、いろいろな意見があります。決して押し付けるつもりはありませんので、個人の見方としてお読みください。また、善意でアドバイスを頂ける事も多くありますが、この記事を書いたのはアトピーの根治に向けての意気込みではなく、アトピーそのものに対する思いでありますので、ご了承ください。
振り返ってみると、私のJW人生の転換期は、まさにアトピーのおかげであったとしか言えません。
これまで、思い出したくないほど辛かった療養中の出来事ですが、
(そして今も完治したわけではなく、ちょいちょいお付き合いは続いていますが)
私の心と体の無理や矛盾に、先に体のほうが気づいてくれて、SOSサインを出してくれたのだ、と思うと、
この無理の利かない体もある意味愛おしいなぁと思います。
アトピーには色々原因があります。
生まれ持った素因に、環境因子やその他いろいろな因子が作用して、
体の限界値を超えたときにアトピーとなって出てくると言うのが現在の理解です。
私のアトピーとのお付き合いは、手湿疹から始まりました。
高1の時に指が猛烈に痒くなり、
診断されて、今後はゴム手袋をしなければ洗い物もシャンプーもできないと言われました。
そしてステロイドとのお付き合いの始まり。
一度は治りかけましたが、段々と患部が広がっていき、
首や肘の内側など、汗をかくと猛烈に痒みが襲い、首はいつも真っ赤でした。
授業中に指がものすごく痒くなり、ペンを持つことすらできなくなり、指にはいつも包帯をぐるぐる巻にしていました。
それでもまだなんとか、日常生活は送れていました。
ステロイドはもはや無意味でした。
良い医者にも出会えず、行っても更に強い薬を処方されるだけで、生活指導などもほとんどなく、アレルギー検査すらしてもらえませんでした。
おそらくこの症状の広がりは、当時は自律神経の乱れが原因だったと私は思っています。
詳しい話は省きますが、私はむちうち症状になる事故を数回経験し、
その後偏頭痛や肩こり、慢性的な腰痛や背中の痛みに悩まされていました。
整体や整形にも通っていましたが、根治せず、そうこうしているうちにアトピーが発症したのです。
その頃、巷で広まり始めたのが、
ステロイドは毒だ!
という考え方。
正確にはステロイドが毒なのではなく、使い方をきちんと指導しない医者と、使い方をきちんと守らない患者がよくないのですが、
とにかくもうアトピーといえば「脱ステロイド」という時代でした。
その頃、会衆の友達の一人が重度のアトピーになり、学校すら行けないようになってしまいました。
その彼女が治ったきっかけが、「水」。
流行りましたよね?笑
脱ステロイドで有名な病院が近くにあり、そこでアルカリイオン水を毎日2リットル以上飲んで、酸性水で患部を洗えばよくなる!というものでした。
お母さん姉妹は必死に毎日病院に通い、水をくみ、食事を見直し、
そして半年ほどたって、完治ではありませんが、なんとか外に出られるようになったのです。
彼女は治療の間中、ずっと会衆の姉妹が入れ代わり立ち代わりお見舞いのお手紙やプレゼントなど持ってきてくれて気遣ってくれていた事が心に深く残り、
それがエホバへの感謝として目覚め、
ただ親に連れられて行っていただけだった2世が、その後熱心な信仰を持つようになったのでした。
彼女にとってはそれが、より深くJWに入り込む契機になったようです。
私にとっては逆になりましたが…
タイミングの違いではありましたが、皮肉なものだと思います。
それを目にした母親が私にも勧めてきた水療法。
あと、温泉治療に、当時JWで大流行(?)していた、ナチュラル系の某ネットワークビジネスの商品(←これは全然効果なかった笑)
アレルギー検査もしてもらい、抗アレルギー薬や漢方も飲み始めました。
もはや処方されたステロイドが効かないのは私にも分かっていましたし、
リバウンド覚悟で試し始めました。
すると、何が効いたのか分かりませんが、
首の空いた服は一切着れなかった肌が、完治とは言えませんが、かなり良くなったのです。
脱ステロイド、万歳!な心境でした笑
その後ずっと小康状態を保っていたアトピーですが、
今度はJWを頑張るために始めたフリーター人生がきっかけでぶり返すことになりました。
私が当時していたバイトは、
・早朝のコンビニ
・夜遅くまでの塾講師
・家庭教師
がメインで、
おまけに集会奉仕。そしてコンビニの廃棄をもらって食べることで乱れる食生活。
明らかに睡眠時間が足りていないし、不規則な生活でした。
でも、他の姉妹たちも早朝の仕事を選んでいる人が多く、早朝の仕事はある意味JWとして普通だと思っていたのです。
今なら分かる、どれだけ睡眠時間が大切か…
末っ子よ、最近お前が1時間おきに起きるせいで、母はアトピーではないが今絶賛体調不良だよ…
フリーター生活を始めて1年ほど経った時、
徐々にアトピーが酷くなっていきました。
ほとんど手だけだった湿疹が、春先~夏にかけて爆発的に広がり、顔も常にカサカサ、化粧なんてほぼできる状態ではない。
開拓を目指していた私でしたが、そこで(今考えれば幸いなことに)踏みとどまらざるを得ませんでした。
人から評価されることが大きなモチベーションだった私には大ダメージでした。
これまで順調そのものな模範的JW人生を歩んできたのに、
それがうまく行かなくなったことがこんなにも喜びを失わせるなんて、
いかに自分が周りからの評価に頼っていて、信仰そのものが薄かったのかを気付かされました。
大きな声ではもちろん言われていませんでしたが、
「開拓にあらずば、人にあらず」
のような空気のものを自分も確かに感じていたのだと、今更になって気づきました。
体力のない、身体的魅力もない私がこの先組織で用いられる事はきっとないのだろうと、ほとんど鬱になりかけました。
それがまたアトピーを悪化させていくようでした。
これまで無視してきた色々な組織と自分との矛盾が、アトピーによって浮き彫りになっていった時間でした。
秋には少し良くなったものの、また春先にかけて悪化が始まり。
(旦那と出会ったのはその頃でした)
そして爆発するようにある日突然、顔が腫れ上がり目が開けられなくなりました。
布団から出られず、ただひたすら掻きむしることしか考えられず、バイトも全部お休みする事になりました。
その頃、治療方法といえば脱ステロイドしか知りませんでしたから、
必死になんとか、旦那を逃さないためにも(笑)、
なけなしの蓄えを使い切って、集会も奉仕も全部休み、温泉地に行ってひたすら温泉に朝晩浸かること数週間。
湯治先のバランスの取れた食生活や、カウンセリングも功を奏したのか、
はたまた朝晩一時間ずつ、旦那と長電話しながらウォーキングしていたのが効いたのか、
その数週間で、アトピーはほとんど綺麗に治りました。
帰ってからも長電話の時間を確保するために(笑)、
朝晩はウォーキングに励み、
良心上もはや続けられなくなった補助開拓の代わりに家で自然食に近いご飯を母に代わって作り、
そうこうするうちに私は完全に健康体になり、
JWをやめる頃にはたいへんキレイな体になっておりました。あ、性的な意味ではキレイな体ではなくなっておりましたが笑
JWをやめる事への葛藤や親とのバトルで悪化するかとも思いましたが、
意外にも悪化しませんでした。
自分に嘘をつかなくていいようになる、というのが、心身ともに健全な方向に向かわせてくれたのでしょうか。
ありがたいことでした。
その後、排斥になり、家を出て一人暮らしを始めたあと、食生活の悪化でまた少し悪くなったり、
結婚後は育児との両立がしんどくて悪化したり、
また数回温泉地に通ったりもしましたが、
基本的にはステロイドを使わずに食事の改善や運動で、自力で治してきました。
手湿疹だけは今も付き合い続けていますが、これはもう薬を使わないとしょうがない、と、今は割り切って指にだけ強いステロイドを塗っています。
その後、ストレス要素が強いと出ると言われている顔へのアトピーは、未だ全く出ていません。
この世での生活と、JWとしての生活、
どちらがストレスフリーなのか?と言うのは私としては明白なところです。笑
なお、子どもたちにもそれぞれ大なり小なりアトピーの症状はあるのですが、
私が治した経験から最初はステロイド絶対使わず、マクロビに近い食事と水と温泉で治す!だったのですが、
子供のアトピーと大人のそれとは全然違うもののようです。
皆、今はきれいになっていますが、二人目からあっさりステロイド使うことにしたら嘘みたいに楽でした…。
長男には悪いことしたなぁと反省しております…。
もう一度あの地獄を味わいたいか?と言われると、絶対NO!ですが笑、
きっとアトピーになっていなかったら、今もまだ自分を騙しながらJWをやっていたかもしれません。
そう考えると、人生、全てのことに意味があるのだなぁと思います。
そういう意味では、アトピーに感謝しています。
あとは何より、
私のどんどん悪くなる見た目にドン引きせず、ずっと好き好き言い続けてくれた旦那に一番の感謝ですかね…。
アトピーによって最底辺まで沈んでいた私の自己肯定感を引き上げてくれました。
きっと、旦那が現れなければ、「この辛い気持ちを分かってくれるのはエホバしかいない」とかなんとか思っていたかもしれません。
せっかくアトピー治ったのに今度はぶくぶく太って、ほんとごめんよ旦那…いや、太ったのは旦那との晩酌が原因なんやけどさ…
JWを抜けた方にはきっと、アトピーに限らず、心や体の病気がきっかけになった方が少なからずおられるのではないでしょうか。
病まないと気づかない、辞められない、と言うのは、本当にヤバい宗教だなぁ…と思うのですが、
もう少し健全になってくれないものでしょうか…。
ちなみに、私がずっと通っていた温泉療法の施設ですが、
年が経つに連れ色々関連商品とか調子に乗って出しまくって、親身になって聞いてくれるだけだったカウンセリングもはや宗教じみてきて、
今ではなんと詐欺罪で訴えられているそうです。笑
皆様、病気は病院に行って治しましょうね。
私のアトピー完治は、たまたま出会いの運が良かったんだと思います。
あ、でも、温泉は、自律神経失調症にはとても効くと思います。
私の通っていたのは大分県日田の付近の温泉ですが、とても体質に合ったようでした。
最近では、箱根の強羅温泉もとても体質に合うなぁと思っています。
GoToトラベルが再開したら、また行きたいなぁ…。