10年ほど前にこのブログで「マイ・フェイバリット映画」を和洋それぞれ10本挙げた事があるんですが、邦画編の10本の1つがこの作品。
『ジャズ大名』(1986年)
監督:岡本喜八
脚本:岡本喜八、石堂淑朗
出演:古谷一行、財津一郎、神崎愛、岡本真実、唐十郎、殿山泰司、ミッキー・カーチス、小川真由美、利重剛、タモリ
原作は筒井康隆。
日本に初めてジャズがやって来たのは幕末だった!という奇想天外な短編を、岡本喜八がヤケクソのような演出で映画化しました。
時は幕末。
嵐に遭ったアメリカ船から4人の黒人が日本の駿河湾へ漂流しました。
駿河藩の殿は彼らを助けて地下牢に保護しますが、彼らの演奏するジャズのとりこになり、自らもクラリネットを習い始めます。
やがて城中を巻き込んで大ジャム・セッションが行われるうちに時代は明治へ....
そんなアホな、というバカバカしい設定ながら、ラストの十数分に及ぶ地下牢ジャム・セッションは圧巻。
チョンマゲとジャズというミスマッチが何とも面白く、疾走する快感とはこの事。