新千歳空港を降り立ちましたchu一行、渡り鳥の中継地として有名なウトナイ湖やいつの日かのフェリーでの北海道訪問を夢見ての予行演習を兼ねての苫小牧港フェリーターミナルへの立ち寄り、そして登別駅まで到着した様子をお届け致しました👇
そしていよいよ今回が北海道訪問、“ピンポイントの本丸”、登別温泉「地獄谷」の訪問となりますま、ピンポイントの本丸と書きましたが本丸中の本丸は登別温泉に入浴することでして、今回は宿泊した登別温泉のもう一つの観光名所と言うことで本丸としたのです。「地獄谷」見学が一番の目的ではありませんので念のため
こちらが登別地獄谷の公式Webサイト👇
そして本日訪れた地獄谷の概況はこのような感じです。地獄谷は右下の方で中央やや上は大湯沼。何れも登別温泉の有名スポットですが二つは場所が若干、離れています。ただ両スポットを徒歩で行き来することは可能です今回御紹介するのは地図右下の方です
駐車場で500円(大湯沼駐車場との共用で1日1回、このチケットで利用出来ます)。駐車料金となっていますが環境保護協力金です。夜間~早朝と冬期は地獄谷自体は閉鎖はされていませんが係員がいないため駐車料金は不要のようです。但し駐車場が施錠されているかどうかまでは確認していませんので夜間や冬期での訪問を計画している方は事前に問い合わせることをお勧めします。傾斜地にあります登別温泉の温泉街自体は決して大きくはなく、しかし周囲にはたくさんの旅館や大型ホテルが建ち並んでいるため公道に自由に車を停められるスペースがありません。広大な北の大地の北海道に来て、まさかの駐車違反の切符を切られるなんて洒落にもなりませんからね
こちらは地獄谷と周囲の温泉街全体が描かれたマップです。なおこのマップでは地獄谷を上にしていますが、実際には東に位置していますので、このマップを右に90度傾けたのが地図としての正しい姿です(-.-)
こんな感じ(chuは読図から景観を思い浮かべるのが得意ですので地図の上が北でないと落ち着かない)
こちらは「登別パークサービスセンター」観光案内のパンフと、ちこっとですがお土産コーナーのようなものがあります。ベンチなどもありますから地獄谷を歩き終わって少し疲れたら立ち寄る程度でしょうか、スタート時にはあまり重きを見つけられませんでした
サービスセンターを出て地獄谷が一望できる展望スポットに行く手前 “地熱注意”の警告が石組みのところに据え付けられています。石組みの間から急に蒸気が噴き出すことがあるのかも知れないので迂闊に顔や手を近づくことは避けたいものです
そして駐車場から徒歩で数分するといきなり視界が開けましたまるで月面クレーターのよう(月に行ったことはないですが)木々が生えることはない、赤茶けた荒涼とした地面が奥深く続きます。まさにここは地獄絵です
こちらが地獄谷を一望できる第一展望台。しかし柵で囲われていますからここから眺める分には安全ですところでchuは道内各地を巡っていますが、この地獄谷と同じように火山の麓でこうした景観を見せてくれるのは、道東は弟子屈町、川湯温泉にありますアトサヌプリ(硫黄山)と、函館市の恵山ですね。ですが規模としてはここ登別の地獄谷が一番デカいしかしふつふつと蒸気が噴き出している所を間近まで行けるのはアトサヌプリだと思いますしかし何れにしても双方とも“この世のもの”とは思えないような景観を見せてくれており、ああ、北海道に来たんだなとちなみに道外でこうした景観に出逢えるのはchuの第二の故郷であります福島県福島市の「磐梯吾妻スカイライン」内にあります浄土平の北北東側一帯、ここは常時、有毒ガスが発生しているためよく整備された道路脇であっても車を駐停車させることは禁じられています。同様に群馬県の草津温泉でも殺生河原付近は駐停車禁止、箱根の大涌谷は登別地獄谷と同じように展望台がありますから大きな景観を眺めることが出来ます。ま、そのほかにも福島県二本松市と猪苗代町に跨る名峰・安達太良山の背後、ここは現在も立入禁止が続く沼の平や秋田県横手市の小安狭、栃木県那須町の殺生石など、chuが実際に訪れたことがある知る限りでも幾つか思い浮かびますが日本は火山国ですから国内の色々な所にこうした景観を見せてくれる場所、chuがまだ訪れていないだけで他にもあると思われます。
こちらは「地獄谷」第一展望台です
ドローンを自在に操れる人は飛ばしてみたくなりますよね残念ながらchuには機材も技術もないのでYouTubeで公開されていますドローンで撮影された綺麗な画像、憧れをもって見ています
おっと、ルートを外れて下に降りていく道がありました何やら祠が見えますが…
「薬師如来」です。こちらは文久元年(1861年)、1861年と言えば幕末で開国が攘夷か、と世が真っ二つに割れていた時分、しかしそのような時期に硫黄を採掘しに来ていた現在の岩手県は南部藩の家臣がお堂の下で湧く温泉で眼を洗い、眼病が治ったと伝えられていて、堂内にはお礼に寄進した石碑を安置され、「目の湯」として親しまれているそうですちなみに文久元年の時代と言えば南部藩士でありました吉村貫一郎公は、藩の武道師範を務めていたにも関わらず家族を養うにあたり満足な俸禄も貰えず、止むにやまれず脱藩して新選組に入ろうとしていた頃。南部藩さん、蝦夷地に家臣を派遣(と言っても幕府からの命令があったからなのでしょうが)する事が出来ていたなら吉村公が脱藩しなくとも済むくらいの俸禄を与えていれば、と感じました南部藩は戊辰の役が始まった当初は中立を示していましたが、ある時から突然、旧幕府側に転じました(「奥羽列藩同盟」に加盟)から明治期になり似非新政府側からは数々の糾弾を受けることになりましたが、いまこうして登別地獄谷が多くの方を受け入れている礎を築いたのは徳川幕府300年を支えた藩があったからこそなのです。ま、新政府が樹立されたことで旧幕府が行った功績の多くは封印されていますがね
祠の中にありました石碑
祠の下にもちょろちょろと流れる湯の川があるのですがこれも勿論温泉泉温は60℃ですから触れないことはないのかもですが、“飲泉は許可されていません”との注意書きが…60℃ですから熱いお茶であれば70℃くらいですから無理すりゃ飲めないこともないくらいの熱さなのですが
そしてこのように柵があると乗り越えたくなっちゃう方もいるのでしょうが、やはり有毒ガスとの関係からか、ここ、地獄谷での遊歩道は整備はされていますが、行動制約も多いです
高熱で色が変わった地面どうやら湯の華が付着し変色しているみたいです
動画撮影されている御婦人の邪魔にならないよう、そぉっと背後を通ります
遊歩道の途中から温泉街方面を眺めます。見えているのは地獄谷に一番近い「第一滝本館ホテル」さんここに泊まっていればライトアップ(日没~21時まで)された遊歩道の散策に来れたのですが、chu一行の宿は温泉街の中でも一番奥まった場所にありまして徒歩で15分くらいかかりますから夜の散策は断念人通りが少ない時間帯は、温泉街と言えどもクマの出没の可能性も排除できませんし
さらに遊歩道を進みます
遊歩道(木道)の外に出ちゃダメですよ、とのこのような警告板が至る所にあります。っうことは、出ちゃう人もいるのかな
視界の先に漸く終点が見えてきました
ここが終点。遊歩道入口にありました展望台から途中、薬師如来に立ち寄りましたが片道20分くらいでしょうか、楽勝の散策でした
👇 “ありがたや あぁ ありがたや”とお金を投げ入れたくなっちゃう気持ちはわからなくもない
そしてこの“お金を投げ入れたく”なっちゃう池の名は「鉄泉池」。ここを囲む形で遊歩道は終わっています。そしてこの「鉄泉池」は実は間欠泉(間歇泉とも表記されることがありますがどちらも正解です)。ですので暫く待っていれば間欠泉が噴き出す可能性もあるのですが、“鉄泉池は何メートルも吹き出すような激しい間欠泉ではない。数分間隔で噴気活動が起こるので、少しの間立ち止まって鉄泉池の様子を見ていると、どんどん変化する様子を楽しめる”とのガイドもありましたので暫く待機したのですが噴き出す様子はなく、残念ながら離脱。以前、函館と道南を訪れた折、鹿部町の「鹿部間歇泉公園」に立ち寄った際、見事な間歇泉を見学することが出来ましたが👇…
なお遊歩道の終点にて動画を撮影しました。これは6月25日にアップさせて頂きました「速報!登別温泉」で御紹介したものですが、その後「chuの気ままなお出かけチャンネル」にアップしましたので貼り付けさせて頂きます
湯花畑と書かれた石塔 今までの湯の華のイメージ採掘地とは少し違う感じ 冒頭に紹介しました「登別パークサービスセンター」には登別温泉の湯の華が販売されていました。登別に限らず各地の温泉地では源泉近くに付着している湯の華を搔き集めた湯の華を販売しているところがありますが、あれを使うと風呂釜を痛めるんですよねということで危なくて使えない、我が家には福島市に住んでいた時に買い求めた福島県の高湯温泉や岳温泉、中ノ沢温泉の湯の華のストック、たっぷりとあるのですが使う先がないメルカリにでも出品してみようかな(パッケージにこの湯の華は風呂釜を痛めません、とか、残り湯は洗濯に利用可能です、って書かれている“湯の華は実はホンモノの湯の華”ではなく単なる入浴剤です)
そーですね、遊歩道終点に1時間近くは居たでしょうかえなぜってそうです、間欠泉が噴き出すのを待っていたのです
ちょっと離れたところから遊歩道の終点を正方形の台で真ん中に「鉄泉池」があります
こちらは「地獄谷」の第二展望台
第二展望台の近くで赤鬼さんと遭遇記念写真を撮らせて頂きました
今回散策しました「地獄谷」、空中から眺めるとこのような形になっています👇(Googleマップから転載させて頂きました)
なお「鉄泉池」の間欠泉、この時は残念ながら確認することが出来なかったのですが、戻って来て第一展望台付近にいらしたボランティアの観光ガイドさんに伺ったところ、“「鉄泉池」の間歇泉が最後に噴き出したのはもう3年ほど前です”だと
“もぅ、早く言ってよぉ”って感じでしたこちら👇にもそう紹介されていました
以上、登別を代表する景観である「地獄谷」を詳報させて頂きました駐車場から展望台、そして「鉄泉池」がある遊歩道まで多少の高低差はありますが木道はよく整備されていますので安心して歩くことが出来ます。chuのように間歇泉の吹き出しを見たくて“長期滞在”することがなければ往復で1時間を見ておけば十分です最も、もう3年近くも噴き出していない間歇泉ですので、“そろそろか”という期待を持ち、待ち続けるのは皆様の御判断にお任せいたしますが
次号では大湯沼を訪ねてみます