第19回「三国志祭」(2025年)に参加して考えたこと(下・情報を発信し続ける)
2025年11月1日、第19回「三国志祭」に参加し、三国志に関する様々な話の拝聴が中心でしたが、少し時間に余裕があり書籍を購入したところ、本ブログのあり方に考えをめぐらせることができました。〇情報を発信し続ければ、いつか誰かの心を震わせることができるか三国志に関する書籍として購入したものは「三国志群雄太守県令勢力図(上・下)」と「正史三国志人物考察(うち1冊)」になります。どちらも同人誌であるようで、著者の方は研究や文筆を生業とする専門家ではない認識です。もちろん過去に研究した経歴があるとか、現在は専門家になっておられる可能性があります。非礼かもしれませんが、ここでは専門家ではない前提にさせていただきます。両方の書籍からは共通して、歴史書の様々な箇所を参照して緻密に組み立てつつも、難解にならない丁寧さを感じました。これだけの書籍を作り上げるには相当な労力がかかり、自分など到底及ばない豊富な知識量をお持ちだと推定しています。とりわけ「三国志群雄太守県令勢力図」は、以前から「こんな資料があれば助かる」と考えていたものが現実になっただけではなく、希望をはるかに上回る情報量が詰まった書籍でした。通常、中国の歴史書は紀伝体か編年体で記述されていますが、集めたい情報の種類により長短があります。紀伝体だと人ごとの事跡を追いやすく、編年体だと年代順に事跡が追いやすいのですが、どちらも地域や官職に着目した推移は把握しづらいことが頻繁にあります。また、誰がどの地域を治めたか記述はあっても、時期が定かではなく、前後関係や他の伝から絞り込む場合もあります。「三国志群雄太守県令勢力図」はその不便さを解消するだけではなく、「正史三国志」以外も参照していることから、高い網羅性も兼ね備えています。三国志への造詣や思い入れが相当深くないと、このような視点で三国志を整理しようと思い立たないのではないでしょうか。瞬時にそのことを感じたのでしょうか、販売されていた場所で中を見せていただいた時、心が震えたとしか表現できませんが、内容に圧倒されて言葉をつなぐことができませんでした。今回購入した書籍を見て、自分自身の知識量や資料の読み込み、文章力と比べてしまい、同じ専門家ではない立場であっても到底追いつけない差を感じました。一方で素晴らしい情報をまとめ、発信されている実物に触れることで、刺激も受けています。これまで自身のブログの記事を読み返した際、浅い内容やわかりづらい点が多々あり、三国志の世界への貢献にはほど遠いレベルだと、しばしば力不足を感じていました。それでも鞠躬尽力は少々やり過ぎですが、真摯に記事の発表を継続することで、いつか良い情報を発信できるかもしれない。そう考えていたところに、あわよくば自分も誰かの心を少しでも震わせたいという、欲が出てきたように感じています。(関連ブログ)『第19回「三国志祭」(2025年)に参加して考えた(上・架空の人物の出現)』『第19回「三国志祭」(2025年)に参加して考えた(中・記憶の元は何か)』前回『第19回「三国志祭」(2025年)に参加して考えた(下・心を震わせる)』本ブログ