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ついに迎えた初出勤。
一張羅のスーツにパリパリの白いシャツを着た。
本部は身だしなみが厳しいと教えられていたので、
地方でしていたDAPUMPのISSAみたいな頭は、
前日には信金のお兄ちゃんのようにカットしていた。

女ならば丸の内OL、男はなんて言うんだろう?

朝、初めて満員の通勤電車に乗った。
窮屈だったが都会人っぽくて少しうれしかった。

学生の頃通学で使っていたのに、それとはちょっと違って思えた。

丸の内周辺は、綺麗な格好をしたOLさんたちがたくさん居た♪

地方じゃ、特にぼくのいた地域じゃあり得ない。
茶色い髪は綺麗なOLお姉さんじゃなくて、ヤンキー姉ちゃんだった。

ホワイトカラーの頭の良さそうな男たちが次々に大きなビルに
堂々と入っていった。自分までエリートになったような気分がした。

自分の会社のビルの入り口に入ると、案内プレートで自分の
部署が何階だか調べた。

そんなことをしているのは僕しかいなかった。

つづく。

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なんだか勢いでここまで書いちゃいました。。
ヒマジンダナァァ。。。でも、明日はかわいこちゃん?!と飲み会☆です!!
さて、本題。


引継ぎと引越しの準備を終え、最終日支店全員の前で最後の挨拶をした。


後ろ髪引かれる思いで、すぐに使う生活道具のはいった車に乗り込んだ。

何か見送ってくれている人たちを裏切るような切ないキモチで高速道路に

乗った。 できればもう少しあの街にいたかった。


転勤になるちょっと前に地元の知り合いの紹介で知り合ったちょっと

笑い顔だけ「あゆ」に似てる桜子ちゃんと少しだけいい感じだったので、

離れ離れになるのが嫌だったのが一番だったが、夜先輩たちをバカ酒

を飲めないのは嫌だったし、明日もまたあの人たちに会いたかった。


でも、僕は、すでに帝都東京までの高速に乗ってしまっていた。

後戻りは出来ないのだと思った。東京で出世?!してあの人たちに

恩返しがしたいと思った。



さて、そうして僕は花の都、東洋一の大都市、大日本国の帝都東京についた。


僕の実家は東京だったが、どういう訳か独り立ちしたかったのか

今更親と住む気もせず、独身寮に住むことにした。

休みの日の独身寮には僕の同期がわんさか居た。

土日をはさんで、月曜日からは本店勤務。丸の内OLが歩く町だ。
2年ぶりに戻った東京は、自分がいた当時と大分違って見えた。
駅の改札がSUICAになっていた。


会社に入ってから本社には一度も行った事がなかったので、
翌日曜日の夕方、東京観光がてら本社まで下見に行った。

とても大きなビルにびっくりした。
周りにあるビルもみんな大きかった。
名だたる大企業の本社ビルや本店がずらりと並ぶ。


うれしさよりも何故か少し怖くなった。
お登りさんの僕には、何もかもが衝撃的だった。

つづく。



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その日の晩、課長や先輩たちがさっそく地元で一番高級な焼肉屋で
壮行会をしてくれた。

その店は会社に入りたての頃、何回か連れて行ってもらった店だった
が、相場が悪くなり業績が悪くなり、みんなの懐事情が急速に悪化する
につれて、滅多に行かなくなった店だった。

先輩たちは、その店で一番いい肉を食べきれないくらい頼んでくれた。

空が明るくなるまで、3件、4件、5件、死ぬほど飲んで、歌って、食った。

最後まで付き合ってくれた課長は、(女性陣もいたので)途中で町で唯一の
ソープランドに連れて行けなかったのが無念だと、壊れたテープレコーダー
のように連呼していた。

これは転出する僕へのみんなからの最上級のおもてなしだった。

だから、朝、家に帰る途中、僕は泣き虫の酔っ払いだった。

早朝、犬の散歩をしている爺さんはあきれた顔をしてこっちを見ていた。



「辺境の蛮族の地、日本語と円が通じる外国」

こんなふうに悪く思っていたこの土地を離れるのは少し寂しい気がした。

あれだけ嫌悪していた地元のなまり言葉や地元銀行の看板も
どうしてか愛らしく思えた。

改めて、何よりも支店の上司、先輩、たちと別れるのがつらかった。

一緒に居るときはそんなことは思わなかったのに、いざとなるとつらい。
みんな、田舎臭さとのんきさがうつったいいおっさんやねーちゃんだった。

ちょっと好きだった美容院のお姉さんや少しだけ仲良くなった地元の人
と別れるもの心もとなかった。

かといって、別れを言いに行く間柄でもなかった。

明日からはさっそく引継ぎが始まるし、引越しの準備もしなくてはならな
い。

生まれてはじめての転勤だった。

つづく。