人と動物の霊的な関係 〔シルバーバーチ〕 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・「シルバーバーチ霊言集」より

 

“問 「動物は死後もずっと飼主といっしょに暮らすのでしょうか。それとも、いずれは動物だけの界へ行くのでしょうか」

  シ 「どちらも一概には言えません。なぜなら、これには人間の愛がかかわっているからです。死後も生前のままの形体を維持するか否かは、その動物に対する飼主の愛一つにかかわっているのです。もしも動物とその飼主――この飼主(owner)という言葉は好きではありません。他の生命をわがものとして所有する(own)などということは許されないのですから――その両者が時を同じくして霊界へ来た場合、その飼主のところで暮らします。愛のある場所が住処となるわけです。愛が両者をつよく結びつけるのです。その場合は動物界へ行く必要はありません。しかし、もしも飼主より先に他界した場合は、動物界へ行ってそこで面倒をみて貰わなくてはなりません。飼主との愛が突如として切れたのですから、単独で放っておかれると動物も迷います。地上では人間的な愛と理性と判断力と情愛を一身に受けたのですから、その主人が来るまで、ちょうどあなたがたが遠出をする時にペットを専門家にあずけるように、霊界の動物の専門家に世話をしてもらうわけです」”

 

“問 「霊界で動物と再会したとして、その一緒の生活はいつまで続くのでしょうか。いつまでも人間と一緒ですか」

  シ 「いえ、その点が人間と違います。人間と動物はどこかの時点でどうしても別れなければならなくなります。地上の年数にして何十年何百年かかるかわかりませんが、動物の進化と人間の進化とではその速度が違うために、どうしても人間について行けなくなる時が来ます。人間は死の関門を通過して霊界の生活に慣れてくると、向上進化を求める霊性が次第に加速されていきます。そして魂に潜む能力が「他の生命の進化を援助する方向へと発揮されていきます。そうして人間が向上すればするほど、動物はいかに愛によって結ばれているとは言えそのスピードについて行けなくなり、やがてこの愛の炎も次第に小さくなり、ついには動物はその所属する種の類魂の中に融合していきます」”

 

“問 「せっかく人間との接触で得たものが消えてしまうのでは愛がムダに終ったことになりませんか」

  シ 「そんなことはありません。類魂全体に対して貢献をしたことになります。類魂全体としてその分だけ進化が促進されたことになるのです。全体に対する貢献です。今までその類魂に無かったものが加えられたわけです。そうしたことが多ければ多いほど類魂の進化が促進され、やがて動物の段階を終えて人間へと進化していきます」”

 

“問 「われわれ人間としては、犬や猫などのペットと同じように、生物のすべてに対して愛情を向けることが望ましいのでしょうか」

  シ 「それはそうです。しかし同じ反応を期待してはいけません。愛情は愛情を呼び、憎しみは憎しみを呼ぶというのが原則ですが、進化の程度が低いほど反応も少なくなります。あなたの心に怒りの念があるということは、それはあなたの人間程度の一つの指標であり、進歩が足りないこと、まだまだ未熟だということを意味しているわけです。あなたの心から怒りや悪意、憎しみ、激怒、ねたみ、そねみ等の念が消えた時、あなたは霊的進化の道を歩んでいることになります」”

 

“問 「動物で一番進化しているのは何ですか」

  シ 「犬です」”

 

“問 「動物界にどんな種類の動物がいるのでしょうか」

  シ 「地上で可愛がられている動物、親しまれている動物、大切にされている動物、人間とほとんど同等に扱われて知性や思考力を刺激された動物のすべてがおります。そうした動物は飼主の手から離れたことでさびしがったり迷ったりするといけないので、動物界に連れてこられて、他の動物といっしょに暮らしながら、動物の専門家の特別の看護を受けます。そこには動物をよろこばせるものが何でも揃っており、やりたいことが何でも出来るので、イライラすることがありません。そして時には地上にいる飼主の家の雰囲気内まで連れてこられ、しばしその優しい雰囲気を味わいます。心霊知識のない人が自分の飼っていた犬を見たとか猫が出たとか言ってさわぐのはそんな時のことです。何となくあの辺にいたような気がするといった程度にすぎないのですが、地上の動物の目にはちゃんと見えています。霊視能力が発達していますから……」”

 

“問 「病気で死亡した動物の場合も人間と同じように看護されるのですか」

  シ 「そうです。そうしたチャンスをよろこんで引受けてくれる人が大勢います」”

 

“問 「犬の次に進化している動物は何ですか。猫ですか猿ですか」

  シ 「猫です」

  問 「なぜ猿ではないのでしょう。人間と非常によく似ていると思うのですが」

  シ 「前にも述べましたが、進化というのは一本道ではありません。かならず優等生と劣等生とがいます。人間はたしかに猿から進化しましたが、その猿を犬が抜き去ったのです。その大きな理由は人間が犬を可愛がったからです」”

 

“問 「動物実験がますます増えておりますが、どう思われますか。これを中止させようと運動している団体もありますが、霊界からの援助もあるのでしょうか」

  シ 「ためになる仕事をしようと努力している人はかならず霊界の援助を受けます。神の創造物に対して苦痛を与えることは、いかなる動機からにせよ許されません。ただ、動物実験をしている人の中には、人類のためという一途な気持ちでいっしょうけんめいなあまり、それが動物に苦痛を与えていることに全く無神経な人がいることも忘れてはなりません。しかし罪は罪です」”

 

“問 「動物は人類のために地上に送られてきているのでしょうか」

  シ 「そうです。同時に人間も動物を助けるために来ているのです」

  問 「動物創造の唯一の目的が人類のためということではないと思いますが」

  シ 「それはそうです。人類のためということも含まれているということです」”

 

“問 「動物の生体解剖は動機が正しければ許されますか」

  シ 「許されません。残酷な行為がどうして正当化されますか。苦痛を与え、悶え苦しませて、何が正義ですか。それは私どもの教えとまったく相容れません。無抵抗の動物を実験台にすることは間違いです」

  問 「動物を実験材料とした研究からは、たとえばガンの治療法は発見できないという考えには賛成ですか」

  シ 「神の摂理に反した方法で手に入れた治療法では病気は治せません。人間の病気にはそれぞれにちゃんとした治療法が用意されています。しかしそれは動物実験からは発見できません」

  問 「そうしたむごい実験をみていながら、なぜ霊界から阻止していただけないのでしょうか」

  シ 「宇宙が自然法則によって支配されているからです」”

 

 (日本心霊科学協会「心霊研究 №436」 近藤千雄『シルバーバーチは語る』より)

 

*霊界の高級霊、シルバーバーチに関する本は、既に日本でも数多く出版されています。その中で動物霊について言及したものとしては、シルビア・バーバネル著(近藤千雄訳)「ペットが死ぬとき 誰も教えなかった別れの意味」(ハート出版)などがあり、ここに紹介させていただいた情報も、この中に含まれています。他にも、『ペットの死を飼主があまり悲しむと、ペットも霊界で悲しむ』とかも、知っておくべき知識だと思います。

 

*動物を可愛がることが『善』であることは言うまでもありませんが、度を超して自分自身の生活を犠牲にしてまでも動物に尽くすべきではありませんし、人間を犠牲にすることは動物界の方でも求めてはいません。また、動物愛護の活動をしておられる方々の中には、自分たちの主張を他者に認めさせるために過激な暴力的な行動に走る者もいますが、それは明らかに間違っています。エドガー・ケイシーのリーディングの中にも、過度な動物愛を戒める内容のものがあります。

 

*シルバーバーチは動物実験に反対しており、『動物実験によって発見された治療法では病気は治せない』と述べていますが、現在はすべての新薬の開発において動物実験が行なわれており、いくら何でもそれらの薬に全く効果が無いとは思えません。これは、動物実験では大して効果のある薬は発見できない、あるいは動物実験のカルマによって、新たな病気、苦しみが人類にもたらされることになる、ということではないかと思います。出口王仁三郎聖師の言葉には、「火と水の医療である『鍼灸』はミロクの世の医術であって万病を治す」「ミロクの世には眼医者と歯医者以外の医者はなくなる」というのがあります。現代医学が完全に否定されるべきではありませんが、これからはホリスティックな医学に徐々にシフトして行くというのが望ましいのではないでしょうか。

 

*以前「向かい干支」のことを紹介させていただきましたが、島田幸安先生のお話によると、どうやらこれは動物愛護の心が関係しているようで、この慈しみの心が神仙界にも通じるようです。運が開けるというのも当然です。

 

“問: 人界では自分の生まれ年の七ツ目の生物を尊みて霊験を受けし人もあるが、これはどう言うわけか。

 答: 自分の生まれ年から七ツ目の生物を尊むことは仙境でもあることで、生物は顕幽両界に通ずるもの故に、顕幽の縁を導かんとするためです。ただ名を尊むと言うことだけでなく、その危難を助け慈しみの心が必要であります。”(『島田幸安の語る天狗界』)

 

(宇佐美景堂「現代に生きる天狗」(霊相道実行会)より)

*自分の生まれ年を入れて数えると七ツ目になります。

 

 

 

 

 

 

 

 


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