スペイン風邪の治療 (野口整体) | 瑞霊に倣いて

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  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

野口 ……大正八年頃から十一年頃にかけて、鎖骨窩を押さえると治るスペイン風邪というやつがあった。驚くほど簡単に治るのです。そういう風邪をずっと待っているのに、その後一回も流行らない。講習の度に、ここが硬くなったら、ここに愉気しろと教えておいたんですが……。

 協会ではまだスペイン風邪はないんですけれども、他所では、また、風邪で死ぬのまで出てきました。肺炎になるんです。これをじっと押さえていると、簡単に経過しちゃうんです。五十年待ってましたよ。

 

 中川 どこですか。

 

 野口 鎖骨がありますでしょう。鎖骨の凹みのどちらか硬いほうをじっと押さえていると、なくなっちゃうんです。今の肺炎で呼吸が苦しいとか、心臓が悪いとかいう系統の変化は、ここが縮んでいるんです。今多いです。

 

 中川 これをどのくらい押しているんですか。

 

 野口 一、二分でいいでしょう。脈がドッドッと打ったらちょっと弛め、キンとなったらちょっと押さえる。脈に応じて押さえているんです。五分もたてば普通になります。硬いのは弛みます。弛めばいいんです。

 

 中川 それで悪くなければここの処、硬くないんですね。悪いとどちらかが硬くなる。その硬いほうをやるんですね。ああ、そうですか。”

 

(「月刊全生 増刊号」平成元年二月二十日 『対談 野口晴哉・中川一政』より)

 

*この「スペイン風邪の治療法」は現在の新型コロナ肺炎にも応用出来るはずです。野口整体では、環境の急激な変化や体力低下などによって引き起こされる風邪と流感とは区別され、風邪のときは足湯で治すのですが、感染症である流感の時は片方の鎖骨窩に硬結ができるので、そこに愉気をします。

 

*ある整体指導者の方に教えていただいたのですが、この部位の硬結を予防する為には、腕を高く上げて、ちょうど背泳ぎのように後ろに回す運動が良いそうです。そういえば、大正時代に自彊術を実践している方々は、誰一人スペイン風邪に罹らなかった、という話を読んだことがありますが、確か自彊術の中にはそのような動作もあります。また、そういうことであれば、おそらくはラジオ体操を毎日続けるだけでもかなりの予防効果が期待できそうです。

 

*愉気」については、野口晴哉先生は、「『愉気』は『感応』であるから、強い気ではなく『澄んだ気』がよいのだ」と言われています。体力よりも精神状態の方が重要らしいです。

 

 

*他に肺炎の治療法としては、出口王仁三郎聖師は、「万年青(おもと)の根を卸し金ですり卸し、足の裏に貼り付けると良い」と言われています。

 

 “ある時地方から、電報で肺炎のお取次の依頼があった。聖師さまはさっそく「オネガヒシタシンパイイラヌオモトノネヲスリアシノウラニハレデグチ」と返電された。今でこそ、ペニシリンやストマイ等強力な抗生物質があって、肺炎もそれほどこわくはないが、当時はあぶない病気であった。『シンパイイラヌ』と聖師さまに御守護をいただかれた。”

 

(「おほもと」昭和50年11月号 岡崎弘明『碑にからむ明暗のドラマ』より)

 

 

 “万年青(おもと)の根を卸金(おろしがね)にておろし、足の裏にはりつけておくと、早く熱が分離して平癒する。(昭和八年六月)”

 

(加藤明子編「出口王仁三郎玉言集 玉鏡」より)

 

 

*あと、ルドルフ・シュタイナーは、明るさと温度を一定に保って安静にするなら、人間の体はかなり深刻な状態でも耐えることができる、と言っています。病気のときは素人判断は危険ですので、まずは医師の診察を受けるべきですが、もしも何一つ医療のケアを受けることが出来ない状況になってしまったときのために、このことを覚えておくとよいと思います。

 

 “そのような病気の際に重要なことは、あれこれの薬によって手助けもしなければならないのですが、何よりも体を本当にそっとしておくことです。体をベッドに横たえて、部屋が正しい方法でいつも一定の温度と一定の光を保つといったことに配慮するのです。平穏はただ大の字になって横になることだけでもたらされるのではないのです。熱があったかと思うと、すぐに寒がるときにも、人間は落ち着きません。しかし、体を一定の温度と一定の光に委ねるならば、肺炎や肋膜炎や腹膜炎のような最悪の発作でさえも、耐え続けることができるのです。人間は、それができるのです。
 ですから、私がいま描写したような最悪の病気の場合には、治療よりも適切な看護が重要なのです。適切な看護こそ、大きな価値をもっているのです。


(ルドルフ・シュタイナー「健康と病気について」(ホメオパシー出版)より)

 

 

 

 

 

 

 

 


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