古代ペルシャ (スサノオの本拠地) | 瑞霊に倣いて

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  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・古代ペルシャ (スサノオの本拠地)

 

 “霊界物語は、初め国祖・国常立尊を中心に物語が展開していきますが、第十五巻、十六巻になると素戔嗚尊が新たな主人公として登場し大活躍をなさいます。素戔嗚尊はウブスナ山脈という所に斎苑(イソ)の館を建てられ、そこで宣伝使を養成されます。その宣伝使が世界各地で神の言霊でもって邪神界を言向け和(やわ)し、そして地上界を再び天国楽土に変えていくというのが、大きな粗筋(あらすじ)です。”

 

 “霊界物語で素戔嗚尊が天上界から追放されますが、それは「追放されたという形をとった」と書いてあります。そしてどこに行ったかというと、この日本海を渡って朝鮮半島へ、それから蒙古、ヒマラヤ、最終的にはペルシャのある山に行ったというわけです。霊界物語ではウブスナ山という表現がされています。

 その中でタールの都という所に寄ったと書かれています。これは霊界物語ですから「嘘じゃあるまい、真(まこと)じゃなかろ」と思っておりましたけれど、一度行ってみようと思ったのです。

 それはなぜかというと、王仁三郎聖師が霊界物語を書かれたときのメモ書きの中に「須佐はペルシャの首府」という一文があったのです。ペルシャというのは、今のイランとイラクの一部になるわけですが、地図を見るとイランの南部にスーサ(現シューシュ)という所があります。

 この情報は、もう明治時代に入っていたらしくて、素戔嗚尊はスーサの王だったというのです。これは語呂合わせのひどいものだなあと思っていましたが、それでも一度、付き合ってみようと思って行ったのです。

 行ってみて驚きでした。スーサは神殿の町と人々の住む町と二つに分かれていて、神殿の町にはジグラット(聖塔)がありました。これを上から見ると四方形で四方から拝め、また、五層になっていました。上の方が崩れていましたが、今は修復して世界遺産になっています。

 スーサのジグラットをチョガ・ザンビールと言いますが、この一番上に何が祀ってあるかというと牛です。今はテヘランの博物館に安置されています。

 ところで牛についてですが、モーゼがエジプトからユダヤの民を引き連れて脱出します。モーゼがシナイ山に登っている間、民は麓で十戒で禁じられた偶像崇拝を始めてしまいます。それが牛の像、バール神で、民が脱出したエジプトでもバール神は信仰されていました。

 牛と言えば、牛頭天皇ですが、朝鮮で牛頭天皇と言えば素戔嗚尊のことです。そして、日本に来て八坂神社がそうで、御祭神は牛頭天皇、素戔嗚尊となるのです。

 さらに面白いのが、一番最初の法律、ハムラビ法典がスーサの町から出てくるのです。アレキサンダー大王がインド西部まで侵略しますが、その時このスーサを襲撃するのです。そこにはギリシャの国家予算の四倍の財宝があったということです。これを手に入れたので、インド西部までアレキサンダー大王は侵攻することが可能だったのです。スーサはそれほど栄えていたのでペルシャの首府と書かれたのです。

 霊界物語によれば、素戔嗚尊は、天照大神の子どもで五男神の一柱である吾勝命(あかつのみこと、日の出別)にこのスーサを託して、自らはペルシャの奥に行かれます。場所はウブスナ山というだけで、何の手掛かりもありませんでした。しかし、イランに行く度、その手掛かりのない所を訪ねて、ついに三回目にしてありました。それは本当に偶然だったのですが、不思議なもので出会えるのです。

 パンフレットを見たら、ペルシャの山の事が書いてありました。高い山が多いのですが、テヘランとカスピ海の間に山脈があるのです。アルボルズ(エルブールズ)山脈と言って、四千メートル級の高い山なのですが、それを超えたらもうカスピ海なのです。

 この山のパンフレットを見ていたら、ダマバンド山という山があるのです。その山が何と五千六百七十一メートル、五六七一です。大本では五六七と書いてみろくと読ませます。釈迦入滅後五十六億七千万年後に弥勒が再び地上に現れるということですので、五六七一は「みろくの始まり」ということになります。

 この数字は私が作ったのではなく、イラン政府がちゃんと測量してこの標高を出しているのです。これは面白そうだなと思って、私はこの山まで行ってみたのです。そうしたら山の美しいこと、もう富士山のような山でした。

 

 ここになんとペルシャ建国の伝説があるのです。この山に、ある「王が降ってきて、この山にいた邪悪なものを退治します。さらに、王はこの山を降ってペルシャという国を作ったのです。

 その邪悪なものが何かというと、これはまさに驚きで八岐大蛇なのです。イランにはシャー・ナーメという叙事詩があり、フェルドウスィーという天才詩人が神懸かりで書いたものです。本が岩波文庫から出ていますが(王書 古代ペルシャの神話・伝説)、シャーとは王、ナーメとは物語で、王の物語です。

 この話をイランの人にしたのです。そうしたら皆さん知っていました。自分たちの民族神話ですからすごく誇りに思っているのです。”

 

          (出口信一「救世の船に」愛善世界社より)

 

 

 “スターリングラード、コーカス山一帯は素戔嗚尊の本拠だから、ドイツが勝てないのである。(参照:霊界物語第11巻第23章保食神。第24章顕国宮。第25章巫の舞。)”

 

             (木庭次守編「新月のかけ」より)