審神(サニワ)の条件 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・審神(サニワ)の条件

 (長澤雄楯翁は出口聖師の鎮魂帰神術の師)

 

記者 先生は神霊の感応やサニワ等、どうしてお習いになったのですか。

 

長澤 サニワはサニワでかうした事を書いた本があります。そうした本を充分に読んで心を清め、清潔な濁りのないことに心がけ、更に天津神国津神を信仰しなければいけません。

 それでやはり一番大切なのは琴師です。すべて神懸かりは悪い心を持ってやると邪神に感応し、清潔な心をもってやると正神に感応しますが、琴師の心が一番大切です。この修業はどうしたらよいかとのお尋ねでございますね?

 それには先ず神様の本をよく読むことです。神様の書物ばかりでなく天文学とか或いは地質学とか、鉱物学とか物理とか内外歴史等諸般の学術の本を務めて広く見て腹に入れて置かねばなりません。何故かと申しますと僅かな軍事の事をお伺いするにも大略の事を心得て置かぬと御示しの事を正確に受け入れかねるのであります。鉱物学の事をお尋ねする時には、やはり鉱物に関しての知識がないと、お伺いを立てるに支障を来します。これらが先ずサニワに一番必要な条件だと思います。

 

記者 どういうわけで神示があたるのですか?

 

長澤 神懸かりの大切なのはそこなんで、何故神示があたるかと申しますと、世の中と云ふものは我々の眼には見えないが神様の世界でお定めになった通りに動いて来るのであります。

 神様の枢要な御方が色々御経綸をなされる、正神はおそばに仕へている間に機密が漏れる。それを神様の神懸りの際にお告げになる。それで当たるのであります。

 これに反して邪神の霊の場合は、何故当たらんかと云ふと、邪神は正神と自ずから位するところが違い、到底正神界の経綸を知る由もなく、その告げることは曖昧であるばかりでなく、時としては正反対の事をさへ平気で告げるのであります。

 併し、この場合、審判が正しい心を持ち、正確な判断を下すと時には悪神の霊の懸ったことがはっきりと判り、彼をたやすく喝破する事が出来ます。正しい神懸かりのあった例も多々あります。

 神武天皇御即位以来、日本御国家に大事変が起こる度ごとに、必ずお知らせがあったといふ事が日本書紀に明瞭に出てゐます。

 これは単に日本書紀に限らず、今日迄事変のある時には何かのお知らせがあったので、現に私どもが子どもの時、徳川政府が倒れる直前でしたが、天からお札が降ってきた事があります。この事は、何かの本に書いてありましたが、私も事実を見ました。日清の役の時も日露役の時にも不思議なことが続出した事は世間にもよく云はれております。

 これらはすべて神様の御仕業であったと云ふ事は、歴史をひもとけば一目瞭然であると思います。(以下略)

 

 

記者 鎮魂帰神はただいまお止めになってゐられますがまた何時かの時期に……

 

出口 あれはうるさいでネ……。魂の研(みが)けた者で、よく解したものがやるのはいいが、そんなに研けた者はいない。その癖やらすと邪霊がかかってさっぱりいけない。皆邪霊のかかりそうな顔ばっかりだ。

 (出口氏外一座大笑)

 本当や。……

 

記者 何か条件をつけてある程度のお許しを頂くといいのですが、修行者などがよく聞きたがっています。

 

出口 条件をつけるにしても、条件をつける資格がないやないか。

 

記者 霊界物語を拝読さしていただくのが鎮魂ではないでせうか?

 

出口 それはそうだけれどまだ本当に霊界物語を解していないからいけない。もちっと研究会でも開いて勉強せねばいけない。

 

記者 修行者がよく鎮魂帰神を要求して「昔出来たのなら今でも出来そうなものだと云ひます。……

 

出口 自分と相談してみればよくわかる。審神(さにわ)の出来る者があると思ふか?あの浅野氏にしたって、悪霊が懸ってくると、一生懸命談判をやってゐる。朝から晩までもウンウン云ってやってゐる。

 そこへ私が行って「オイオイ先生エエカゲンにしたらどうや」と云ふて背中を叩いてやるとおさまってしまふ(笑声)。古い信者は経験しているだろう。神懸かりをやらすのは狂人に刃物を持たす様なものだ。

 

            (『昭和』昭和8年7月号 『神霊座談会』より)

 

 

 “神様は大正十年から神界の大本営で、一切の神がかりを禁止されているから其の後の神がかりは聞きはつったのを云うのであるから、そんなものは言ってやっても判らぬから、相手にせずホッておいたほうがよい。(昭和十八年二月四日)”

 

            (木庭次守編「新月のかけ」より)

 

 

・エドガー・ケイシー・リーディング

 

(質問)「宇宙的情報の受信と思われる私の働きを広げるには自動書記の訓練をすべきでしょうか。霊媒を使うべきでしょうか。?」

 

 「指摘してきたように、自動書記も霊媒も駄目であり、内から生ずる声に耳を傾けなさい。そしてこれが手を通して文字に移されるなら、これは良いことである。だが自分以外の力に手を使わないように注意しなさい。宇宙も神もあなたの内部に存在するからだ。あなたは神のものである。宇宙的性質の力との交わりが、創造主との交わりが、あなたの生まれながらの特権である。神とともに歩むこと以外の何ものにも満足しないようにせよ。」(1297-1)

 

     (ヒュー・リン・ケイシー「エドガー・ケイシーの超意識への挑戦」大陸書房より)