身近な救世主たち | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・マルタ・ロバンが語ったこと

 フランスのマルタ(マルト)・ロバンというカトリックの聖女(といっても、まだ列福の調査中で正式に列聖されたわけではありません)が、障害を持っておられる方々について興味深いことを語っています。彼女は、イエズス・キリストと同じ聖痕を身に受けられた方であり、50年間ベッドの上に寝たきりの状態にありながら、あらゆることを知っており(主が教えてくださったと語っています)、ミサで与えられる御聖体を拝領するのみで他にはいっさい何も食べることなく、また毎週金曜日には、イエズスのご受難を幻視の中で、主と共に体験していたといわれる不思議な女性です(1981年死去)。

 そして彼女が語った内容なのですが、それはある修道女によって、次のように伝えられています。

 “私はとくに、自分がマルタからのメッセージと考えていることを伝えたいのです。私は彼女に、脳の運動神経の障害で、話すこともできず、何の意思の伝達もできないで、食事も自分ではとれない、二十五歳の若者の話をしました。そして彼女に、これでもほんとうに人間なのだろうかと怪しんでいる、その若者の周囲の人たちの考えを話したのです。するとマルタは叫び声をあげ、びっくりするほどの強い声で、私に言われました。

 「まあ、とんでもない!彼こそ選ばれた者、あがない主であるのに!」

 それから彼女は、その若者が自分ですることはできないので、私が彼の名前で祈るようにとすすめてくださいました。”

        (「マルタ・ロバン 十字架とよろこび」愛と光の家より)

 

 

・針灸師、森美智代(超小食の実践者)さんの体験談

 “高校3年生の最後の期末試験が終わると、卒業式までは実質上の休みとなりました。この期間を利用して、私は甲田医院で五日間の本断食を行いました。とくに気になる病気や症状はありませんでしたが、短大に進学する前にもう一度断食を体験したかったのです。
 このころはまだ、準備期間や回復食の期間が長く必要でしたから、一カ月ちょっとの長期入院となりました。
 甲田医院の朝は、先生のお話を聞く朝礼から始まります。私にとっては、大好きな甲田先生のお話が聞ける至福のときです。
 ある朝、朝礼でお話している甲田先生の周りが、妙にまぶしく感じました。「おかしなあ」と思ったのですが、もともと目が悪いので、何か目の不調で光が見えているのだろうと思いました。
 毎朝、気をつけていると、甲田先生の周りの光は、大きい日と小さい日がありました。そして、ほかの人の周りにも、人によって見え方が違うけれども、光が見えるようになってきました。
 これが、第2章でもお話した「オーラ」でした。このときの入院で、断食中に甲田先生の周りに光が見えたのが、私のオーラの見え始めだったのです。
 その後も長いこと、私はこれが「目の不調」のせいだと思っていました。オーラだとわかったのは、発病後、甲田医院に長期入院し、ようやく持ち直して退院したあとです。

 そのころ、私は養護学校に臨時教員として勤めていました。そして、学校で、障害を持つ子供たちを見ていたら、中にとりわけきれいな光に包まれている子がいたのです。
 自分の目がおかしいのだろうと思いつつも、そのきれいさに感動していると、頭の中に「菩薩行」という言葉が、声なのかインスピレーションなのかわかりませんが、突然に響きました。その声(インスピレーション)は、「この子はこの子の周りの人のために、身をやつして障害を持って生まれてきて、周りの人を成長させているんだよ」と続きました。
 「そうなのか。障害を持っていても、すごいんだなあ」と思いました。

 次に甲田医院に行った時、「生徒さんを見ていたら、きれいな光に包まれている子がいる。甲田先生も朝礼の時に光に包まれていて、光が大きくなったり小さくなったりする」と、初めて甲田先生に話しました。
 すると先生は、「ああ、お前、オーラ見えるな」と言われました。”

          (森美智代「食べること、やめました」マキノ出版より)