神素盞嗚大神の山上の神訓 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

 

・神素盞嗚大神の山上の神訓

 

 “斯く話す所へ天空に嚠喨たる音楽聞え、月を笠に被りながら一行が前に雲押し分けて悠々と下りたまうた大神人がある。玉国別一同はこの神姿を見るより忽(たちま)ち大地に平伏し感涙に咽(むせ)んで居る。この神人は月の御国の大神に在しまして産土山(うぶすなやま)の神館に跡を垂れたまひし、三千世界の救世主、神素盞嗚の大神であつた。大神は一同の前に四柱の従神と共に輝きたまひ、声も涼しく神訓を垂れたまうた。一同は拝跪して感謝の涙に暮れながら一言も漏らさじと謹聴して居た。

 

神素盞嗚の大神が山上の神訓

 

一、無限絶対無始無終に坐しまして霊力体の大元霊と現はれたまふ真の神は只一柱在す而已(のみ)。之を真の神又は宇宙の主(す)神と云ふ。

 汝等、この大神を真の父となし母と為して敬愛し奉るべし。天之御中主大神と奉称し、又大国常立大神と奉称す。

一、厳(いづ)の御霊日の大神、瑞(みづ)の御魂月の大神は、主(す)の神即ち大国常立大神の神霊の御顕現にして、高天原(たかあまはら)の天国にては日の大神と顕はれ給ひ、高天原の霊国にては月の大神と顕はれ給ふ。

一、愛善の徳に住するものは天国に昇り、信真の光徳に住するものは霊国に昇るものぞ。

一、此外(このほか)天津神八百万坐しませども、皆天使と知るべし。真の神は大国常立大神、又の名は天照皇大神(あまてらすすめおほかみ)、只一柱坐します而己ぞ。

一、国津神八百万坐しませども皆現界に於ける宣伝使や正しき誠の司と知るべし。

一、真の神は、天之御中主大神只一柱のみ。故に幽の幽と称え奉る。

一、真の神の変現したまひし神を、幽の顕と称へ奉る、天国に於ける日の大神、霊国に於ける月の大神は何れも幽の顕神なり。

一、一旦人の肉体を保ちて霊界に入り給ひし神を顕の幽と称え奉る。大国主之大神及び諸々の天使及び天人の類を云ふ。

一、顕界に肉体を保ちて、神の大道を伝え、又現界諸種の事業を司宰する人間を称して顕の顕神と称へ奉る。

 而して真に敬愛し尊敬し依信すべき根本の大神は幽の幽に坐します一柱の大神而已。其他の八百万の神々は、主神の命に依りて各その神務を分掌し給ふものぞ。

一、愛善の徳に住し信真の光に住し、神を愛し神を信じ神の為に尽すものは天界の住民となり、悪と虚偽とに浸りて魂を曇らすものは地獄に自ら堕落するものぞ。

 

 斯く宣り終へたまひて以前の従神を率ゐて紫の雲に乗り大空高く月と共に昇らせたまふた。”

 

     (「霊界物語 第六十三巻 山河草木 寅の巻」 『山上訓』より)