救世主 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

 

・「救世主」は 「ONISAVULO(オニサブロー)」

 

  エスペラント語で、オニサブローとは、

 

    「ONI」=人類 、「SAV」=救う、「ULO」=者

 

  となり、「人類を救う者」すなわち 「救世主」の意味になります。

 

 

・救世主はイスラエルの十二の流れから一人づつ

 

  「…あなたはキリストの再臨に就てお出になつたといふ先達のお話しでしたが、私は世界各国を廻りましたが、印度にも支那にも日本にも露国にも又南米、メキシコにも救世主が現はれてをりますよ。何れどつかの或地点に救世主がお集まりになつて国会開きをお始めにならなくては真の救世主が人間としては分らないと思ひます。あなたは何う思ひますか」

 「兎も角世界の救世主が一所へお集まりになり、其中で最も公平無私にして仁慈に富める御方が真の救世主と選ばれるでせう。イスラエルの十二の流れから一人づつ救世主が出るといふことですから、其中から大救世主が出現されることと思ひます」

 

    (「霊界物語 第六十四巻上 山河草木 卯の巻」『再転』)

 

・カスパー・ハウザーの謎  (ルドルフ・シュタイナー) 

 “ルドルフ・シュタイナーの思想については、すでに多くの優れた研究がある。しかしながら、シュタイナーがカスパール・ハウザーに関してどのように認識していたか、に触れた研究は極めて少ない。

 カスパール・ハウザーとは1828年にニュルンベルクで保護された身元不明の少年である。当時十六歳くらいだったハウザーは、言葉を一切話さない白痴状態にあった。それは長く地下牢に幽閉されていたためらしい。だがハウザーは法学者フォイエルバッハに引き取られ、やがて驚異的な学習能力を示すことになる。二年後、彼は学者と論争するまでに成長するのだ。

 ハウザーが歴史上に姿を現していた期間は短い。路上で発見されてから五年半後、――1833年12月、アンスバッハへ旅した際に何者かに暗殺されてしまったからだ。ハウザーの出自をめぐっては、ナポレオン一世の子、バーデン公カール・フリードリッヒの子……説などがある。ところがシュタイナーはまったく異なる見解に立っていた。シュタイナーはカスパール・ハウザーを来るべき時代のキリストとなるべき運命の存在であった――と捉えていた。

 そして、ハウザーの果たすべき隠された役割に気づいた秘密結社が彼を誘拐した、とする。ハウザーを現世で活躍させないために幽閉し、あらゆる感覚的刺激を遮断し動物のように育てたのだ、と。

 シュタイナーの言うとおりだとして、ハウザーを誘拐した秘密結社とは何か。さらにハウザーとは……。ハウザーをめぐる謎は依然、封印されたままだ。(中島渉)”

 

        (荒俣宏・鎌田東二「神秘学カタログ」平河出版社)