主(ス)の大神 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・主(ス)神 (宇宙万有の根元⦿(ス)の言霊の神)

 

 ”天もなく地もなく宇宙もなく、大虚空中に一点のヽ(ほち)忽然と顕れ給ふ。このヽたるや、すみきり澄みきらひつつ、次第々々に拡大して、一種の円形をなし、円形よりは湯気よりも煙よりも霧よりも微細なる神明の気放射して、円形の圏を描きヽを包み、初めて⦿(ス)の言霊生れ出でたり。此の⦿の言霊こそ宇宙万有の大根元にして、主(ス)の大神の根元太極元となり、皇神国(すめらみくに)の大本となり給ふ。我日の本は此の⦿の凝結したる万古不易に伝はりし神霊の妙機として、言霊の助くる国、言霊の天照る国、言霊の生くる国、言霊の幸はふ国と称するも、此の⦿の言霊に基くものと知るべし。

 キリストの聖書にヨハネ伝なるものあり。とはあらゆる宇宙の大千世界の意なり、は無限に発達開展、拡張の意なり、は声音の意にして宇宙大根本の意なり。ヨハネ伝首章に曰く、『太初に道(ことば)あり、道は神と偕(とも)にあり、道は即ち神なり。此の道は太初(はじめ)に神と偕に在き。万物これに由て造らる、造られたる者に一として之に由らで造られしは無』と明示しあるも、宇宙の大根元を創造したる主(ス)の神の神徳を称へたる言葉なり。

 清朗無比にして、澄切(すみき)り澄(すみ)きらひスースースースーと四方八方に限りなく、極みなく伸び拡ごり膨れ上り、遂に⦿は極度に達してウの言霊を発生せり。ウは万有の体を生み出す根元にして、ウの活動極まりて又上へ上へと昇りアの言霊を生めり。又ウは降つては遂にオの言霊を生む。

 ⦿の活動を称して主(ス)の大神と称し、又天之峯火夫(あまのみねひを)の神、又の御名を大国常立神言(おほくにとこたちのみこと)と奉称す。大虚空中に、葦芽(あしがひ)の如く一点のヽ発生し、次第々々に膨れ上り、鳴り鳴りて遂に神明の形を現じたまふ。⦿(ス)神の神霊は⦿の活動力によりて、上下左右に拡ごり、⦿極まりてウの活用を現じたり。ウの活用より生れませる神名を宇迦須美の神と言ふ、宇迦須美は上にのぼり下に下り、神霊の活用を両分して物質の大元素を発生し給ひ、上にのぼりては霊魂の完成に資し給ふ。今日の天地の発生したるも、宇迦須美(うがすみ)の神の功なり。ウーウーウーと鳴り鳴りて鳴極まる処に神霊の元子生れ物質の原質生まる。故に天之峯火夫の神と宇迦須美の神の妙の動きによりて、天津日鉾(あまつひほこ)の神大虚空中に出現し給ひ、言霊
の原動力となり七十五声の神を生ませ給ひ、至大天球を創造し給ひたるこそ、実に畏き極みなりし。再拝。”

 

     (「霊界物語 第七十三巻 天祥地瑞 子の巻」 『第1章 天之峯火夫の神』) 

 

(出口王仁三郎聖師の「スの拇印」:真ん中に主神を象徴するポチがあり、聖師の霊力が込められている)