・昭和二十年十二月八日、(第二次大本)事件解決奉告祭において、
“祭式については、新発足を契機として、簡素で過去の形にとらわれない新しいあり方がもとめられた。
昭和二十年十二月八日の式典の式典をさして頂くについて桜井同仁をはじめ主だった幹部の方々にお集まり願い、十二月八日の式次第を一応書き、それを聖師様に栄二様がお伺いしたときのお話や話題になったものを紹介する。
――― 本当に大事な祭典を十年ぶりに行わさして頂くわけですが、祭服もございませんし、また祭典となると神様にお仕えする祭員たちはもっと潔斎をしなくてはいけませんが、そういうことを、どうすればいいでしょうか。
聖師様は「祭服いうたかてあらへんじゃろうしとてもそろわんだろう、紋付、羽織、袴でやったらええんじゃ」
――― お仕えする祭員はどういうふうに潔斎させていただいたらよいでしょうか。
すると聖師様は「場所もないし、先ず、心構えが大事や、それには霊界物語をしっかり拝読さしてもらえばよい、それが何よりの潔斎じゃ」とおっしゃられた。
聖師様の瑞御霊(みづのみたま)の潔斎は、火の洗礼の潔斎である。先ず、精神を清浄にすることが何より大切である。そして勿論現実的にこちらも肉を食べたり、いろんな穢れたようなことを勿論してはいけないが、一番大事な心構えを、そういうことで教えて頂いた。”
(「大本教学」第二号 浅井道郎『大本の祭式について』)