ゾウの避難、タイ大洪水
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大洪水に見舞われたタイ中部アユタヤ県
(10月13日撮影)。
水に浸かったゾウの背中で、ゾウ使い
(マハウト)が誘導している。
10月上旬には、水位の上昇でアユタヤ市
のゾウ15頭が飼育施設の囲いの上へ避難
を余儀なくされた。
CNNによると、7頭の母親ゾウと赤ちゃんも
含まれていたという。
ゾウたちのエサを運ぶ手段は小さなボート
しかない。
毎日大量の食料と新鮮な水を必要とするので、
いずれ飢えに苦しむのではないかとタイ当局
は懸念している。
Photograph by Sukree Sukplang, Reuters
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト
浸水した寺院、タイ大洪水
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タイの記録的な洪水で浸水した古都アユタヤ
の仏教寺院(10月7日撮影)。
僧侶たちが散乱した寺の備品を回収している。
アユタヤは14世紀に建てられたアユタヤ王朝
時代の都で、ユネスコの世界遺産にも登録され
ている。
洪水被害は既に1週間以上続いており、
ユネスコは現地に調査団を派遣して状況を
詳しく調べている。
タイ文化省芸術局のソムスダ・リーヤワニチ
(Somsuda Leeyawanich)氏は、CNNの取材に
対して次のようにコメントした。
「ここ十数年で最悪の浸水被害だ。もし1カ月
以上も水が引かなければ、史跡への深刻な
ダメージが懸念される。
400年以上前の寺院ばかりなので、取り返しが
付かない」。
半世紀で最大規模の洪水により、7月から
約300人が死亡している。
Photograph by Sukree Sukplang, Reuters
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト
10月10日〜10月16日に投稿したなう

タイ洪水、バンコクに迫る 当局は防衛作戦
硬さが変わる“可逆ダイヤモンド”
Photograph by Cary Sol Wolinsky,
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ダイヤモンドの硬さは、永遠に変わらないと
考えられてきた。
ところが最新の研究によると、ある種の特殊な
構造の炭素分子の場合、圧力の増減に応じて
ダイヤモンドのように硬くなったり、グラファイト
(黒鉛)のように軟らかくなったりするという。
天然ダイヤモンドは、地球の奥深くで生み
出される炭素同素体の一つだ。炭素同素体
には、比較的軟らかいグラファイト、非常に
安定的なバッキーボールやカーボンナノチューブ
といった「フラーレン(結合体)」など、さまざま
な種類が存在する。
今回分析された炭素分子構造は、ガラス状
の非晶質物質「アモルファスダイヤモンド」。
30年以上前から工場生産されており、化学や
電子工学などの分野で利用されている。
しかし、この物質を高圧下に置いたときに
どうなるかはわからなかった。
研究チームの一員でアメリカのワシントンD.C
.にあるカーネギー研究所の高圧物理学者、
毛河光(マオ・ホークワン)氏は次のように話す。
「グラファイトは常に軟らかく、ダイヤモンドは
常に硬い。
私たちは、高圧実験に必要な可逆的な性質
を持つ物質を探していたのだ」。
◆可逆ダイヤモンドの仕組み
ダイヤモンドの硬さの秘密は原子配列にある。
ダイヤモンドの中では、炭素原子が互いに
「立体的」に結合しており、がっしりとした
ピラミッド状の連続的な結晶構造を形成して
いる。
一方、グラファイトは軟らかく剥がれやすい。
炭素原子が「平面的」に結合し、互いに強く
結び付いていない原子のシートがサンドイッチ
状に重なっている構造だからだ。
毛氏の研究チームが対象とした非晶質の
球状同素体も、ほぼ全体にわたって平面的な
結合構造で形成されている。
しかし、2つのダイヤモンドの小片で挟み込み、
地殻の地下数百キロと同じレベルの圧力を
加えると、炭素の結合がダイヤモンドのような
立体構造に変化し、結晶性ダイヤモンドに匹敵
する硬度を発揮するようになった。
圧力を取り除くと、平面的な結合構造が復活し、
軟らかいガラス状の形態に戻った。
◆加圧速度の増加
毛氏は、「可逆ダイヤモンドは魅力的な物質で、
さまざまな用途に利用できると考えられる。
ただし、商業利用について語るのは時期尚早だ。
まだゆっくりと加圧する実験しか行っていない」と
述べる。
今後は、急速に加圧された場合の硬度変化に
ついて研究を進めていくという。
例えば、高速で飛んできた弾丸がぶつかる圧力
で、瞬間的に硬化する材料が開発できれば、
まったく新しい防弾チョッキに応用できる。
また、研究上の利用価値も高い。
現在の高圧物理学では2つのダイヤモンドの小片
で挟んで加圧する方法が採用されているが、
新物質を活用すれば、さまざまな方向から超高圧
を加える新しい実験が可能になる。「この物質に
より、高圧物理学の地平が広がるはずだ」。
今回の研究成果は、「Physical Review Letters」
誌に掲載の予定である。
Photograph by Cary Sol Wolinsky, National Geographic
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