月の水は太陽風が運んだ?
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for National Geographic News
以前は水が存在したことはないと考えられていた
月だが、ここ数年の研究で水が比較的多い環境で
あると確認されている。
ただし大きな疑問が残っている。
その水分、より正確には氷を含む物質はどこから
やってきたのだろうか。
その答えとなるかもしれない新たな研究が発表
された。
月の水は、太陽風に乗って宇宙空間を渡ってきたと
する内容だ。
今まで不明だった内太陽系の天体に水がもたらされた
経緯の説明や、今後の宇宙計画において水やロケット
燃料を作り出す新たな手法のヒントになる可能性が
ある。
地球や月を含む内太陽系の天体に水がもたらされた
経緯について、これまで唯一知られてきたのが、水分
の多い小惑星や彗星が遠く離れた宇宙空間から凍結線
を越えて飛来し、天体に衝突するというものだった。
凍結線とは太陽から離れて受ける熱が少なく、水が
氷結してしまう境界線を指す。
ところが今回の研究を率いたテネシー大学の惑星
科学者ヤン・リウ(Yang Liu)氏によれば、NASAの
アポロ計画で宇宙飛行士が持ち帰った月の石に、
水と水の前駆体分子であるヒドロキシ基(水酸基)が
閉じ込められていたことから、水が運ばれる別の形を
見つけたという。水は水素原子2つと酸素原子1つが
結びついた物質で、ヒドロキシ基は水素原子1つと
酸素原子1つが結びついている。
リウ氏の研究チームが地球や小惑星や彗星の水と
比較したところ、月の水およびヒドロキシ基分子には
驚くほど重水素が少ないと判明した。
重水素とは文字通り水素原子よりもやや重い同位体だ。
となると、月の水を構成する水素はどこから来たのか。
唯一の可能性として研究チームが結論したのが、
太陽系内でただ一つ重水素が残らない天体の太陽だ。
研究論文によれば、通常の水素が太陽風によって
月面に運ばれ、そこで酸素と反応して水や水酸基に
なったという。
◆地球外の水に関する新たな展望
月面に池や水たまりがあるということではないと
リウ氏は指摘する。
研究チームが調べた水とヒドロキシ基の分子は、月面
土壌の強固な構造の中に閉じ込められたものだからだ。
とはいえ同氏によれば、月面土壌から水を採掘したり、
その分子を分解して酸素原子と水素原子を取り出し、
ロケット燃料を生産できるようになるかもしれないという。
もし月面基地を運営するなら、どちらも必要になる。
論文の共著者でテネシー大学の惑星地球化学者
ラリー・テイラー(Larry Taylor)氏は、「0.5リットルの水を
月へ運ぶのに2万5000ドルもかかることを考えると、
月の素材から水を作り出す方法を確立する必要がある」
と語る。
月面の水資源開発に価値はあるのだろうか。月の
一般的な土壌にどれほどの水およびヒドロキシ分子が
含まれているか次第で決まる話だが、まさにその点こそ
月の水の謎をめぐる未解決の問題だ。
月の水がどのように分布しているのか、どの程度の深さ
に存在するのかなど、まだ「不明な点が多い」とリウ氏は
話す。
今回の研究結果は地球の水の由来とは関係がないという。
地球の磁場が太陽風のほとんどをそらしてしまうからだ。
しかしリウ氏の論文は、現時点で水と縁がないと考えら
れる場所を含め、小惑星や他の衛星など、内太陽系の
大気を持たない天体での水の生成に関して、太陽風が
一役買っている可能性を示した。
「われわれの示した水生成プロセスは、内太陽系の月
以外の天体にも当てはめて考える必要がある」とリウ氏は
説明した。
研究結果は、「Nature Geoscience」誌のオンライン版に
10 月14日付で掲載された。
Photograph courtesy NASA
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト
カンザスの農地、ランドサット撮影
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NASAの地球観測衛星ランドサット5号が、
軌道高度700キロから撮影したアメリカ中西部、
カンザス州(5月4日撮影)。
着色加工によって、植生が赤や茶色で表示され、
巨大なパズルのように見える。
四角や丸のピースは灌漑システムが描いた農地だ。
Image courtesy USGS/ESA
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト
不思議な渦巻き、ちょうこくしつ座R星
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古い恒星「ちょうこくしつ座R星」を取り巻く物質に
不思議な渦巻き構造が見つかった。
写真はヨーロッパ南天天文台(ESO)のアルマ望遠鏡
(ALMA:Atacama Large Millimeter/submillimeter Array、
アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)が撮影、10月10日
に公開された。
この謎めいた構造が「発見されるのは今回が初めてだ。
おそらくこの恒星の周囲を回る見えない伴星によって
作られたものだろう」とESOは述べている。
写真では、このような渦巻き構造が初めて3次元で
とらえられた。
一番外側の輪は、恒星を“殻”のように球形に取り巻いて
いる。その内側の渦巻き構造も非常に鮮明にとらえられ
ている。
Photograph courtesy ALMA/ESO/NAOJ/NRAO
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト
10月8日〜10月14日に投稿したなう

カラフルな水星スース・クレーター
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多様な色が見えるのは、このクレーターができた時
の衝撃で、水星の表面近くの多様な物質が露出した
ためだ。
このカラフルで奇妙なクレーターは今年、カラフルで
奇妙な絵本の作者“ドクター・スース”ことセオドア・
スース・ガイゼル(Theodore Seuss Geisel)氏にちなんで
「スース」と名付けられた。
画像はNASAの水星探査機メッセンジャーが撮影、
10月4日に公開された。
Image courtesy JHUAPL/CIW/NASA
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト





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