10月1日〜10月7日に投稿したなう
ナショナルジオグラフィック日本語公式サイト古代マヤ、ワカ王国の女王の墓を発見
Photograph by El Peru Waka Regional Archaeological Project
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for National Geographic News
グアテマラ北部の遺跡で、古代マヤ文明の女王が
埋葬されたと考えられる墓と遺骨が見つかった。
発見場所は、かつての古代マヤ都市、エル・ペルー
(ワカとも呼ばれる)の遺跡だ。
西暦672~692年、ワカ王国(Wak=ムカデ)を軍事的
に支配していた、カベル女王(Lady K'abel)の墓である
可能性が高いという。
今年行われた発掘調査は、ワシントン大学の考古
学者デイビッド・フレイデル(David Freidel)氏が率いた。
遺骨とともに、「カベル」という名前が記された陶器の
花瓶、翡翠(ひすい)の装身具、石像などさまざまな
副葬品が出土した。
中でも決定的な証拠となったのが、ホラガイの形をした
アラバスター(雪花石膏)製の壺で、表面には老女の顔
と腕の彫刻が施されていた。
研究チームによると、この壺の裏側にはマヤの象形
文字が刻まれ、「“スイレンの手”女王」や「ヘビの女王」
と記されているという。
どちらの名前もワカ王国を統治していたカベル女王
を指すとみられる。
当時、一族は勢力を拡大し、古代マヤの首都カラクムル
(現在のメキシコシティ)に、カーン(Kan=ヘビ)王朝を
築いていた。
夫のキニチ・バラム(K'inich Bahlam)王とともに統治
していた当時の女王の称号は、「カロームテ(Kaloomte)」
であった。「最高の戦士」という意味で、王よりも高い
権威を示している。
◆マヤの女王の墓である可能性は高い
遺骨の保存状態が悪く年齢や性別の特定は困難だが、
頭蓋骨を基に復元した容貌が古代の肖像画に刻まれた
女王の厳しい顔つきと一致している。
また、トゲのある赤色のカキの殻が胴体下部に置か
れており、女王の墓を示すもう1つの有力な証拠になった。
ワカの女王たちは、腰周りにこのような貝殻を飾っていた
という。
テキサス大学オースティン校でメソアメリカ美術を研究
するデイビッド・スチュアート(David Stuart)氏は、「王墓
に葬られた人物の特定は、壁面に名前でも書かれて
いない限り難しい」と話す。
しかし、「今回は女王の墓である可能性が高いだろう。
壺がカベル女王からの贈り物で、女王自身は別の墓に
葬られている可能性もあるが、象形文字の解釈は正しい。
他のマヤ碑文に刻まれた女王の名前と一致するので、
カベル女王を指していることは間違いない」と同氏は説明
する。
◆女王の墓は畏敬されていた
スチュアート氏の説明によると、カーン王朝には、王女
や一族の女性をワク王国のような属国の王に嫁がせると
いう慣習があった。
そのため、カベル女王などの女性は大都市カラクムル
と血縁関係でつながっていたという。
「こうした女性は記念碑が作られ、地方国家の政治的
象徴になっていたとみられる」と、同氏は話す。
エル・ペルー(ワカ)は面積約1平方キロの都市で、
ピラミッド寺院、公共の広場、宮殿、民家が並んでいた。
しかし何世紀もの長い年月の間に建築物は崩れ落ち、
いまでは熱帯雨林にすっかり覆われてしまっている。
研究チームは、王国が滅亡後も長らく畏敬の念と
宗教的関心の的になっていた理由を、王墓の存在が
示していると話す。
「一般市民は、ワカの黄金時代と統治者である女王と
夫を何時までも追慕していたに違いない。
再興を願って質素な供物を捧げる彼らの姿が目に
浮かぶようだ」。
Photograph by El Peru Waka Regional Archaeological Project
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あれい状星雲M27を包むガス
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酸素(写真の青い部分)、水素アルファ(赤)、
硫黄(緑)の元素が、メシエ27(M27)星雲の輝く
中心部の周囲に広がるガスの姿を浮かび上が
らせている。
ダンベルに似た形で「あれい状星雲」とも呼ば
れるこのM27の画像は、アメリカ国立光学天文
台が先ごろ公開したものだ。
光が地球に到達するのに1000年かかるが、
M27は地球の空で最も明るい惑星状星雲の
1つであり、普通の双眼鏡でも見ることができる。
Image courtesy T.A. Rector and H. Schweiker, UAA/WIYN/NOAO/NSF
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