乗組員の救助、バウンティ号沈没・SANDY
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大西洋上で、ハリケーン「サンディ」による
波で沈没した帆船バウンティ号乗組員の1人
を救命ボートから救助するアメリカ沿岸警備
隊員(10月29日撮影の映像からの静止画像)。
10月30日午後の時点で、沿岸警備隊は残る
1人の行方不明者、ロビン・ウォルブリッジ
(Robin Walbridge)船長の捜索を続行すると
述べている。「生存の可能性は十分にある。
目下のところは捜索を続行する意向だ。
まだ希望は捨てていない」と沿岸警備隊の
ジョー・ケリー(Joe Kelly)大佐はAP通信に
語っている。
Video still from U.S. Coast Guard/Reuters
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火星、マリネリス峡谷の最新画像
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火星、マリネリス峡谷のクローズアップ。
ドイツ航空宇宙センターが10月22日に公開した。
峡谷は長さ約4000キロで、太陽系最大の規模を
誇る。
赤道付近の高地で形成され、幅と深さの最大値
は、それぞれ200キロと11キロ。アメリカのグランド
キャニオン(約450キロ長、幅29キロ、深さ1.8キロ)
と比較すると、その巨大さがわかる。
欧州宇宙機関(ESA)の火星探査衛星マーズ・
エクスプレスが、高解像度ステレオカメラ(HRSC)
で観測。
複数データを合成した着色画像の一部である。
Image courtesy G. Neukum, F.U. Berlin/DLR/ESA
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アメリカ原発のハリケーン対策
Photograph by Stan Honda, AFP/Getty Images
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for National Geographic News
巨大ハリケーン「サンディ」の進路上には、
アメリカで最も古いオイスタークリーク原子力
発電所が立地している。
ニュージャージー州南東部のアトランティック
シティから約60キロ北にあるオイスタークリークは、
630メガワット(MW)、60万世帯分の発電能力を
持つ。
汽水の入り江「バーネガット湾」から約2キロの
沿岸に位置しており、設計は津波によって破壊
された日本の福島第一原子力発電所と共通だ。
業界関係者や規制当局は10月29日、未曽有の
大型ハリケーンに直面するオイスタークリーク
など20以上の原発について、最悪の事態にも
耐えられる準備が整っていると主張した。
オイスタークリークを運営する電力大手エクセロン
の広報担当者スザンヌ・ダンブロシオ
(Suzanne D'mbrosio)氏は、「直撃の可能性が
少しでもあるとわかった時点で、すぐに準備を
始めた」と話す。
なお、オイスタークリークの原発は2年に1度の
燃料交換のため、先週から運転を停止している。
◆政府の検査官を派遣
アメリカの原子力規制委員会(NRC)は、国内
104の原発すべてに検査官を2人ずつ駐在させている。
オイスタークリークなど、ハリケーンの進路内の9原発
には、衛星通信システムを持った検査官が追加で
派遣された。
NRCによれば、予想される高潮に耐えられるよう、
すべて万全の対策が講じてあるという。
さらに、主要な業界団体「原子力エネルギー協会
(NEI)」の広報担当者トム・カウフマン
(Tom Kauffman)氏は、ハリケーンの被害を受けた
場合でも核燃料の崩壊熱を制御できるよう、
最低7日間は冷却装置に給電可能なディーゼル
発電機を用意すると述べた。2011年3月、福島第一
原発で核燃料が損傷し、建屋が爆発したのは、
この極めて重要なバックアップ電源が正常に作動
しなかったからだ。
アメリカの原子力業界は、1979年に発生した
ペンシルバニア州スリーマイル島原発事故以来、
安全性向上のために多数の対策を実施してきた。
カウフマン氏は、「原子力をめぐる状況は日本と
全く異なる」と断言する。
オイスタークリークは福島第一と同じゼネラル・
エレクトリック(GE)社の沸騰水型原子炉で、
マークI型の格納容器を使用している。
しかしアメリカでは、すべてのマークI型に耐圧強化
ベントを採用しており、事故発生の場合でも、格納
容器内の圧力が危険なレベルまで上昇しないという。
それでも、福島第一の事故後、ベントのシステムに
対する懸念の声が上がり、業界は確実性と信頼性
を向上させると約束した。
「不測の事態も想定に入れて取り組んできた」と
カウフマン氏は語る。
◆自然災害への対応
アメリカでは、時速75マイル(秒速約33.5メートル)
以上の風が予想される場合は原発を停止する。
風によるダメージを懸念しているのではなく、一帯が
停電し、冷却を予備のディーゼル発電機に依存
する事態に追い込まれる可能性があるからだ。
ハリケーン「アイリーン」が大西洋沿岸を直撃した
2011年8月、オイスタークリークはこの理由で停止
している。
「特に珍しい状況ではない。過去にも竜巻や強風、
洪水を切り抜けている」とカウフマン氏は話す。
福島第一後、アメリカの原子力業界は、電力や
水を喪失した場合でも運転を続けられるよう、
発電機やポンプ、ホース、バッテリーといった
バックアップ装置を整備すると約束した。
しかし、整備はまだ完了していない。
また、オイスタークリークを含む複数の原発では、
使用済み核燃料の安全性に関する懸念も指摘
されている。保管する冷却プールに非常用電源が
義務づけられていないからだ。
使用済み燃料棒は放射能を持ち、何十年にも
わたって大量の熱を発生させる。冷却を続けなければ
プールの水が蒸発し、損傷した燃料棒が放射性物質
を放出する悪夢のシナリオが待っている。
Photograph by Stan Honda, AFP/Getty Images
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6世紀のジュネーブを襲った「湖の津波」、スイス研究

ジュネーブ湖 (トリップアドバイザー提供)

【10月29日 AFP】スイスのジュネーブ湖
(Lake Geneva)で約1500年前に、土砂
崩れが原因で高さ13メートルもの津波が
発生し、湖畔の村々が壊滅的な被害を受けた
とする研究結果が28日、同国の研究チーム
によって発表された。
ジュネーブ大学(University of Geneva)
の地球科学者カトリーナ・クレマー
(Katrina Kremer)氏らの研究チームは、
西暦563年に起きた「Tauredunum Event」
と呼ばれる事象についての報告書を英科学誌
ネイチャージオサイエンス(Nature Geoscience)
で発表した。
当時のフランク王国の司祭、トゥールの
聖グレゴリウス(Gregory of Tours)は
これを、奇怪で恐ろしい出来事として記録した。
湖から押し寄せた巨大な波は、村々や家畜の群れ
を飲み込みながら湖の西端に面したジュネーブ
の城壁まで到達し、そこでも数人が溺れ死んだ
という。
一部の専門家はこれが「湖で起きた津波」
だったと主張し、その証拠としてジュネーブ湖
の東部に流れ込むローヌ(Rhone)川の、湖から
5キロほどの場所に山の一部が崩れ落ちたことを
指摘している。
■山崩れが津波の原因に
この出来事の詳細を解明すべく、クレマー氏
のチームは高分解能のレーダー機器を用い、
ジュネーブ湖の最も深い部分の湖底を調査した。
そこはジュネーブ湖東部の、ローヌ川が
ジュネーブ湖に流れ込む三角州が始まるところで、
長さ10キロ以上、幅5キロ、厚さ5メートルに
及ぶ巨大な楕円形をした堆積物の層が存在して
いることが分かった。
堆積層のコアサンプル(地質試料)を4つ採取し、
含まれていた植物性残存物の炭素年代測定を
行ったところ、西暦381~612年という結果が
出たという。
研究チームは報告書で、「この期間の歴史的
資料で記録されている大規模な自然現象は西暦
563年の事象のみであることから、われわれは
この年代測定結果は堆積層と563年の土砂崩れ
および津波との関連を強く示していると考えて
いる」と書いた。
ジュネーブ湖は、長さ約73キロの細長い
三日月形をしており、泥と水の渦の力が集中して
高い波ができる条件が整っているという。
浅瀬モデルを用いたシミュレーションの結果、
湖東部の三角州で土砂崩れが起きると、わずか
15分後に高さ13メートルの巨大な津波が湖畔の
各地を襲い、70分後には高さ8メートルの波が
ジュネーブに到達することが分かった。
■山間地の湖やフィヨルドで津波の危険
これほどの高さの波が6世紀のジュネーブを
襲ったならば聖グレゴリウスが書き残したような
甚大な被害が出ていたとみられ、これが現在起き
てもジュネーブ中心部の大部分が完全に冠水する
被害が出ると考えられるという。
大規模な土砂崩れは過去1万年間で数回発生
しており、三角州の斜面には土砂の堆積が進んで
いることから、再び土砂崩れが起きて湖畔に
住む100万人以上が被害を受ける恐れがあるほか、
ジュネーブ湖以外の山間地の湖やフィヨルド
(陸地の奥深く入り込み、両岸が急傾斜した入江)
に近い都市も同様の危険があると報告書は警告
している。
津波は通常、陸地に近い海底で起きる地震で
海底が持ち上がったり、沈み込んだりすることに
よって発生する。
だが2004年のインド洋大津波以後の研究により、
火山の噴火やダム決壊など他の原因によっても
津波が発生する可能性が指摘されている。
(c)AFP/Richard Ingham and Veronique Martinache

10月22日〜10月28日に投稿したなう
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