餅つきのエピソードに続いて、
今度も食べ物にまつわる話です。
親族に自閉症の人がいるという
若いスタッフと話せてちょっぴり嬉しかった日、
チョロちゃんを預けて買い物に行ったら、
美味しそうなデザートを見つけました。
プリンの上にチーズ・ケーキ＆ホイップと、
プリンの上にフルーツが乗っているもの。
チョロちゃんはフルーツを食べないけど、
チーズ・ケーキの方は食べそう。
今日のおやつにしてもらおうと思って、
両方、同じ数だけ買って届けました。
みんな喜んでくれたので、またいつか…と、
思っていました。
そして先日、チョロちゃんを連れて行った後に、
今度は美味しそうなロール・ケーキを見つけました。
（長いけど、カットしてありました）
チョロちゃんに会わないように気をつけて、
責任者の人に渡して帰って来ました。
その日の夕方、いつものように迎えに行った時、
玄関の所にいたのは例の人と、若いスタッフさん。
若いスタッフさんの手には、
さき程わたしが届けたロールケーキがありました。
例の人が、
『余ったので、持って帰って下さい！』
…と、トゲのある言い方で、（自分ではなく）
若いスタッフさんからわたしに返すように促しました。
「皆さんに食べて欲しくて持ってきたので、
どうぞ食べて下さい」
その時、近くにいた女の子が
『２つ食べた、美味しかった。ありがとう』
と言ってくれました。
『チョロちゃんがお金のことを気にしているので、
持って帰って下さい！
お母さんの気持ちは充分わかりましたから、
こんなこと、もうしないで下さい！』
…と、明らかに “迷惑だからもうしないで！”
という言い方で、突き返す感じでした。
わたしとしては、一度あげたものを突き返されて、
「そうですか」と持ち帰るのもおかしな話だし、
大体、その人ではなく責任者に渡したのに…、
どうしてこの人が？と、嫌な気持ちになりました。
ロール・ケーキを持たされた若いスタッフさんも
困った様子です。
とにかく、受け取らずに帰って来ました。
偶然にもその日、少し遅れたけれど…と、
事業所からチョロちゃんにクリスマスのプレゼントを
もらっていました。
中身はブーツの中に入ったお菓子と、
タオルハンカチ、マスコットなど。
チョロちゃんは大喜びです。
『いっぱい入っているから大体５０００円位かも』
…と、言いました。
「多分、５０００円はしないけど、
チョロちゃんはどうしてそう思ったの？」
『だって、お菓子がたくさん入っているし、
他にも色々あるし、靴まで入ってるから！』
靴と言ってもおもちゃですが、
靴＝高い…というチョロちゃんの発想が面白かったです。
…で、その時、さっき言われた
“チョロちゃんがお金のことを気にしている”
という例の人の言葉を思い出しました。
それで、チョロちゃんに
「ねぇ、さっきロールケーキの値段の話をした？」
『うん
』
「どうして、お金の話をしたの？」
『あのロール・ケーキとってもフワフワで、
クリームもとっても美味しかったから、
きっと３００円位はしたかな？と思った』
「そっか～、そういうことだったんだね」
チョロちゃんはお金の事を気にしたのではなく、
そのくらい気に入った。という表現だったようです
別にチョロちゃんが他の人たちに、
『高いお菓子だから食べないで』と
言った訳でもなく、（ちょっと変わった表現だけど）
美味しい気持ちを数字で表しただけなのに（笑）
それなのに目くじら立てて持ち帰れって言うのは…
この辺のイレギュラーな表現を
笑ってスルーして欲しかったな…。
それにしても、子どもたちの前で大声で
あの過反応、何とかして欲しいな…。
この話にも、後日談がありますが、
それは、また書きます。
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