とんでもないものに出会ってしまった・・・
【レビュー対象】
ディグニクス09C / バタフライ / 赤 / 特厚
【使用環境】
ラケット:スプラインN2/ダーカー/FLグリップ
F面:ディグニクス09C/バタフライ/赤/特厚
B面:バーティカル20/STIGA/特薄
総重量:165g
【使用動機】
「2021年時点で至高のラバー」と呼び声高い09Cを一度使ってみたいなぁという気持ちが以前からありましたが、
どうせ扱い切れずに金をドブに捨てるんやろう
ドブに捨てるには高すぎる…
という思いで二の足を踏んでいました。
が、年末にPayPayの還元率が異常に高い時期があり、ドブに捨てるなら安い今しかない…!
と思い、勢いで購入😇
これまで柔らかめ~中硬度のラバーを好んで使用していた人間目線でのレビューなので、元から硬いラバーが好きな人とは感じ方が大きく異なるかも知れません🤔
【ラケット貼り付け時のラバー重量】
09C特厚 →57g
直前使用のDNAプラチナ(M)特厚で53gです。
スポンジも硬いので、もっと重たいぐらいかなと思っていましたが、思ったより軽量でした。
1枚目なので個体差は分かりません。
攻撃型用ラケットのブレードサイズだともう2~3g軽いと思います。
【スポンジ硬度やらシートやら】
バタフライ独自基準のスポンジ硬度は44度。
バタフライ硬度は他メーカー硬度に換算すると+10度するとちょうどぐらいという話を聞いたことがあります。
直前使用のDNAプラチナ(M)が47.5度なので、
同一基準で換算するとスポンジ硬度は54度ぐらい。
実際にスポンジ面を触ると、かなり硬くなりコシがあります。
チャレンジ購入だったので、スポンジ硬すぎて扱えへんわ~となるかと思いましたが、シート面が結構柔らかいせいなのか、打球感も思いのほか柔らかく、扱いやすく感じます。
以前、高硬度帯ラバーのラザントパワーグリップ(廃盤)を使ってみたことがありましたが、「良い球は出るけど、ちょっと硬くて安定感がなぁ…」と挫折していました。
シートがなかなかのカチカチ系だったのが原因だったのかも知れません。
それと比べると随分扱いやすい高硬度ラバーのように思います。
09Cのシートの強さはもう言い尽くされていると思いますが、異常に強いです。ぶっ壊れ性能。笑
何これズルい…。 と思いました。
冬場で気温が低いせいかも知れませんが、湿気にも強いです。
表面の粘着は、使用して3回目ぐらいで取れました。笑
粘着成分を練り込んであるタイプではないんですかね?
粘着にこだわりがある人は、毎回の粘着保護シートが必須かと思います。
【フォア打ち】
まず打球感が思ったより柔らかい。
そして、そないに飛ばない。
軽打だと、昨今の安価なテンションの方がずっと簡単に飛ぶと思います。
【ドライブ(対 上回転)】
まず回転量がめちゃくちゃ高いです。テナジー05超の感あり。
僕の貧相なドライブでも相手が回転の違いを感じる程度にかかります。
スピードは、僕だとMAX値を引き出せていない感があります。笑
カタログ値だと、どうやらテナジー05FXと同じスピード13とのことですが、僕基準の強インパクトでは05FXより若干遅いです。
まぁそれでも十分速い球は出てるんですけどね。
スピード以外は、簡単にプラチナ(M)の上位互換のような球が出ます。
テナジー05のようなオートで回転がかかるイメージではなく、マニュアル感があります。
純粋に回転量が高いため、テナジー05と比べても弧線が出ている感がありますし、飛び出し方向も随分上ベクトル強めです。
困ったら回転かけて弾道丸めとけば良い、みたいな。
なにこれズルい。
【ドライブ(対 下回転)】
硬めのラバーであることも大いに関係するかと思いますが、持ち上げる力が強過ぎ。
攻撃型の選手が絶賛する意味が分かりました。
ズルいもん。
卓球の難易度が下がります。
【スマッシュ・カウンター系技術】
スマッシュ・カウンタースマッシュは、若干難しくなった印象。
「シートが回転の影響を受けやすくなって難しくなった」というものではなく、スポンジの硬さ起因かなぁと思います。
少し難しくなったとは言え、慣れで解決できる範囲ではあります。
(いきなりFX系から乗換えたりすると、さすがに難しいとは思います)
カウンタードライブは回転の上書き性能が非常に高いため、かなりやり易く感じます。
今まで回転負けして自分のボールにできなかったようなドライブもカウンターできている感があり、上達したかのような錯覚に陥ります。
ズルい。
【ブロック】
イイ感じにやりやすいです。
若干弾みが抑えられている感があるので、相手の威力を使って飛ばしたい、伸ばしたい人は物足りないと感じかも知れません。
【ツッツキ】
最高峰です。
回転をかけやすいですし、何より飛ばないです。
その分強く振りにいけますし、しかもシートが強いから余計にかかるという。。
台上最強ちゃうか。
【カット】
最初は全く飛ばなくて、ネットミスを連発しました。
下馬評で「カット時はなぜか飛ばない」という話を半信半疑で聞いていたのですが、粒高かと思うぐらい飛ばなくて、カットのやり易さを感じます。
反転してバックカットでも試してみましたが、バック面のバーティカル20(特薄・粒高)より少し弾む程度で、非常に扱いやすい部類のラバーだと思います。
ズルいす。
ただし、粘着が完全に取れてからは(慣れたのかも知れませんが)幾分か飛ばしやすくなった気がします。
【サーブ】
間違いなく最高峰ラバー。回転量は申し分なしです。
サーブ時の弾みが抑えられているので、ストレートへのロングサーブのオーバーミスが減り、ちょうどイイ感じです。
【フリック】
やり辛さを感じません。
【ストップ】
台上技術全般に言えますが、弾みが抑えられているので非常にやり易いです。
【チキータ】
できませんごめんなさい。
【B面への影響】
打球感がマイルドに、こもった感じになります。
B面の弾みも抑えられたように思います。
【おすすめな方】
硬いラバーを敬遠していた人でも、一度ぐらいは使ってみてはどうか、と思うチート系ラバー。
FX系からのいきなりの乗り換えは難しいと思いますが、中硬度帯以上のラバーを使用していた人なら、乗り換え可能と感じます。
攻撃技術の時は任意に飛ばそうと思ったら飛ばせて、
守備技術の時は飛ばずに台に収まる。
まさに、ぼくのかんがえたさいきょうのらばー。
そりゃ絶賛されますわ。
スマッシュだけ、少し難しいかも知れません。
守備重視の戦型であってもおすすめできる性能で、黙ってこれ買っとけって言えるぐらいの性能があります。
【まとめ】
硬度帯が全然違うので比較するのもどうかと思いますが、
バタフライカタログ値を参考にDNAプラチナMと比べると、
●09C(ドライブ時)
スピード12.0
スピン13.0
●09C(カット・台上時)
スピード8.5
スピン13.5
●DNAプラチナM(ドライブ時)
スピード12.8
スピン11.3
●DNAプラチナM(カット・台上時)
スピード11.0
スピン11.4
という印象。
個人的にテナジー05より回転をかけやすく感じますが、好みの問題だと思います。
09Cでの強打時、カタログ値ほどのMAXスピードが出ず、DNAと比べても遅い気がします。
これは僕のインパクトや打ち方の問題だと思います😇
「自分じゃ性能のMAX値まで引き出せず、扱い切れないからもったいないだろう」
と覚悟し、金を捨てるつもりで購入したのですが、限界値を引き出せていないにも関わらず、余力を残してもなお高性能過ぎて他の追随を許さないラバーです。
ズルい。
また、既に使用している人全員が「少なくとも2~3ヶ月は使える」と口を揃えて言います。
(社会人で週3~4ぐらい練習している人でも。)
まだ使用1ヶ月足らずなので、その長寿命っぷりを体感できていませんが、
「もちろん使っていると新品より性能は若干落ちるが、その少し落ちた水準でずっと使える。落ち着きどころの水準が高い。」
との話です。
これが本当ならば、1枚あたりの価格は高いですがコスパが良すぎます。
ズルい。
というわけで、09Cが扱い切れず2~3日で挫折した時用にDNAプラチナのHを購入していたのですが、不要になってしまいました。
とんでもラバーです。。。