(1)ニトリのこと
CMの「オネダンイジョウ、ニトリ」の一節が、頭の中に刷り込まれてしまっている。
だが、その以前に、私は今日の今日まで、
「お値段以上、ニトリ」
だと思い込んでいた。疑問に思ったこともなかった。完全に信じ込んでいた。
だけどこれ、本当は、
「おっ、値段以上、ニトリ」
らしい。ニトリのトップ、似鳥昭雄さんが載っている紙面で初めて知った。
もっといったら「ニトリ」が「似鳥」であることも、初めて知った。
なんか思わず笑ってしまった。
(2)肺活量測定のこと
健康診断に行ったとき、肺活量の測定をしている場面に遭遇した。
調べられているのはかなり高齢のおじいちゃん入院患者。
調べているのは、テレビに出てきそうなイケメンの若い技師。
「はいーっ、思いっきり吸ってーっ、思いっきり吐いてぇっっっっーーーー」
技師の声がでかい。
おじいちゃんは背中しか見えないのだが、肩の動きから察するに、どう見ても吸っているようにも吐いているように見えない。
どうやらトンデモな数字が出たらしく、やり直し。
技師はさらに大きな声で「はいーっ、思いっきり吸ってーっ、思いっきり吐いてぇっっっっーーーー」と繰り返した。
その後、技師はしばし機器の画面を見、「数字が全然出ないからねえ、もう1回!」と言い放ち、三度目の「はいーっ、思いっきり吸ってーっ、思いっきり吐いてぇっっっっーーーー」をやった。
…ってこの年代の人に、この検査は無理じゃないのか。
むしろ何度かやっているうちに、おじいちゃん、倒れてしまわないか。
私もやったことがあるが、この検査、掛け声のようにうまく吸えないし、うまく吐けやしない。
技師の大きな掛け声と、無視しているかのごとくにみえるおじいちゃん。
気の毒に思いつつ、その大きなギャップについつい笑ってしまった。
(3)上司の車の前
職場の駐車場、上司の車の全面部分だけ、うまいこと日陰になっていた。
そこは地面の温度が多少なりとも低いことを知っているのだろう。
車の影の形に沿って、小さな鳥がひしめき合い、さえずり合っていた。
よりにもよって、上司の車の前だけ。
なんかめっちゃ笑えたわ。
暑すぎて 笑うことすら 一苦労
鞠子