ついこの間、東京都内の女子高生が愛知県内の民家で遺体で見つかるという事件があった。
この家に住む男とはネットゲームで知り合い、ゲームをめぐってトラブったことが原因だったらしい。
そんなことで殺すなんて。
私としては、ネットで知らない人とゲームをすること自体、理解できないわけで、その相手に会いに行くというのはなおさら信じられない。
個人情報をむやみに流すな。
ゲームをする際のルールを家庭内で決めておけ。
困ったときには親にすぐ相談せよ。
子供がこうした犯罪に巻き込まれないよう、大人は責任を持て。
この事件に関して、こうして諭している文章を見た。
だけど、これはもう、「もっと以前」の問題だと思えてならない。
その「親」や「大人」のほうが、狂ってきてしまっているのではないか、と。
早い時間にスイミングに行くと、幼児クラスのレッスンとぶつかるときがある。
大勢の親が見学スペースにいるが、まずほとんどの人が、泳いでいる子供を見ずにスマホを見ている。
レッスンが終わり、子供たちがわらわらとシャワールームにやってくるが、裸で走り回っている子や大騒ぎしている子がいても、その親はスマホに夢中でほかりっぱなしになっているシーンなど、全然珍しくない。
一体スマホで何を見ているのか。何がそんなに楽しいのか。
大人こそ、ルールを守れないのではないか。
大人のほうこそ、何らかの手を打たなければ、事態は悪化する一方だと思えてならない。
…などと言ってみても、もはや無駄か。
てのひらの 四角の向こうに いる悪魔
鞠子