仕事でいただいた名刺の整理をした。
30年超の勤務年月の間にいただいた名刺の数は半端ない。定年を迎えたとき、整理するべきだったのだが、即再雇用が決まっていたこともあり、今日までずるずるほかりっぱなしにしてあった。
整理といっても、基本は廃棄。
いちお、1枚ずつ確認しながら、捨てるものと残すものに分けることにしたのだが‥‥‥
やっているうちに、妙なことに気がついた。
もらったのがずっと前か最近か、とか、名前や社名がものすごく特徴的かどこにでもありそうなものか、とか、名刺そのものが凝ったつくりかそうでないか、とか。そういうことは全然関係なく、名刺を見ると顔まではっきり浮かんでくる人と、全く記憶にない人がいるのだ。
むしろ、「なぜ、この人を覚えているのか」がわからないくらい、鮮明に思い出せる人がいる。
その差の理由が全く分からない。
それから、何枚も何枚も同じ名刺が出てくる人があるということ。
どこでこんなにたびたびもらったのか、そのとき「以前も、お名刺、いただきましたよね」と言ったかどうか、全然記憶がない。
この記憶の差はどこから出てくるのか。
大量の名刺のヤマを前に、全く不思議なこの結果に頭をひねるばかりだった。
箱の中 名刺の数だけ 人がいる
鞠子