ずっと気の重かったイベントが終了した。
一番懸念していた「体調を崩す」ことはなかったのだが、全く想定していなかった危機に直面した。
今回、「ノースリーブの上にUVカットのカーディガン」といういで立ちだったのである。
ところが、イベントが始まり1時間も経たないうちに、「左脇の下がざっくりほつれている」ことに気がついた。
脇の辺りを搔こうとしてなにげに手をやったら、自分の肌にじかに触れたためにびっくりした。
チラ見したら、袖の脇下の縫い目がザーッとほつれてしまっていた。
正直、もう、イベントどころではなくなった。
カーディガンを着ないと、肩の露出が激しく、もう私の年では不相応に過ぎる。
結局、イベント中、左手を決して上げないようにするしかなかった。
誰かの視線が左腕に行くと、もうドキドキ・ひやひやした。
下手に触ると、袖が取れてしまうのではないかと気になって仕方がなかった。
このカーディガン、このイベントに合わせてこの夏、買ったばかりのシロモノだったのに、何てこと。
いわゆる、「不良品」だったのね。
ま、安物なので、文句は言えないが。
それにしても、こんなアクシデントに遭遇するとは思いもしなかった。
やっぱり人生は不確実なのだ……
脇下に 秘密抱えて 夏終わる
鞠子