家に配られたタウン誌を見ていたら、「在宅ワーカー募集」の広告が載っていた。
小さな商品を10個ずつ小袋につめる、とか、そうした小袋を100個ずつ箱につめる、とかそういった仕事らしい。
それらの商品は、主に100均で販売される。
昨日、落とさぬよう、ポーチにつけた鈴10個、そいつをぶら下げるストラップ10本は、まさしく100均で売っていたもの。
なるほど、こういう商品の袋づめを行うわけだ。
で、その対価なんだけど、「ゆっくりぼちぼちとやりたい人…月10,000円程度」「ガンガン頑張りたい人…月20,000円程度」と書かれていた。
ガンガンやって20,000円程度。
なんとも複雑な気分になった。
この鈴10個、セロファンの袋につめるのは、結構、手間のかかる作業だ。
1袋入れて何円、いや何銭か。
割に合うとは到底思えない。
だがしかし、それに高い対価を払っていては、とても100均では売れやしない。
私は、定年退職後、ダブルワークで在宅ワークを始め、1年半が経過した。
全くもって、割に合わないと思っていたが、この袋づめに比べたら、とても贅沢を言っていられる状況じゃないなと痛感した。
テレビやスマホで「スキ間バイト」なるCMがしょっちゅう流れているが、みんなこんなものなのか。
そうじゃなくて、もっと楽に稼いでいる人がいるんだろうか。
そう考えたら、腹が立たないわけでもないが、世の中、そんなおいしい話はないに違いない、と思おう。
それにプラスして、お金を儲けるのは決して楽じゃないんだと心しよう。
と同時に、人と比較しない。
···そう考える方が、まっとうで健全に違いない。
仕事中 朝刊配る 音がする
鞠子