コロナ禍以降、お休みしていた合唱団に今春から復帰。
練習後は歌トモたちとファミレスで食事をする生活が復活した。
ところでこのファミレス、コロナ禍の間に徹底的に省力化し始めた。
まず、注文は卓上のタブレットになった。
そして、料理はロボくんが運んでくるように。
さらにこの1ヶ月くらい前から、とうとうレジも無人になった。
結局、ホールスタッフの人数は激減。この前など、1人しかいなかった。
もう、人間は要らなくなるんだ。
一抹の寂しさと味気なさを感じつつも、そういうご時世的もやむを得ないかと思っていたのだが、あれこれよく観察してみると、むしろ「今まで以上にホールスタッフの力量が問われる」ようになっていることに気がついた。
私たちがよく利用するそのファミレスは、ずっと前から働いているベテランホールスタッフがいる。
この方、実によく気がつく。
ドリンクバーの補充、ドリンクバーまわりの清掃、無人レジで困っている人への声掛け、空いたテーブルの食器片づけetc.etc.、実に気配りが効く。
ところが、この人じゃないスタッフのときはこうはいかない。
特にドリンクバー。飲み物が空になっているわ、グラスやカップがないわで、飲み放の料金を払ったこと、損した気分になる。
そして、補充を頼んでも、なかなかやってくれない。
経験のないアルバイトスタッフのみにやらせる会社側がいけないということは別にして、考えようによってはつまり、「無人化されればされるほど、能力の高い人は生き残る可能性が高くなる」ということではないか。
その能力も、こういった職種の場合、「人間らしい心遣い、サービス精神」ということになる。
これまで人がやっていた仕事がAIだかITにとって代わられるという警鐘はならされているが、そうなったとき、今まで以上に「人としての力」が試され、「人としての力」がある人しか生き残れなくなるという視点は、考えたことがなかった。
実によく動くファミレスのベテランスタッフを見ながら、なんだかちょっと光がさした気がした。
そのころは 手書きも武器に なっている
鞠子