道元禅師「春を描くに、花や鳥を描くべからず。春を描くべし」
小澤征爾「(クラシック音楽を指揮するときに何が一番大切かと問われて)楽譜の音を拾わないことでしょう」
舘野泉「(栃木県の農家の蚕部屋で終戦を迎えたことを振り返って)音楽はなかったが、はだしで飛び回ったあの時代は輝き、豊かな音楽となっているのだと思う」
芸術の種類が違うが、どの方も、言っていることの根底は同じだと思う。
そもそも、芸術の世界だけの話ではない。
今や、結果を出すスピードばかりが重視されるが、結果に至るまでには一見それとは関係のない「糧」が必要であり、その「糧」を温め、肥すことが大切なのだと思う。
ここを省いた結果は、おそらく「たいした結果ではない」。そしておそかれはやかれマイナスの面が表出してくる。
世の中、本当にマズい方向に進んでいる気がしてならない。
サルビアの あのときの花 蜜の味
鞠子