…ということで、昨日、当ブログに書いたよう、先週土曜日、演奏会に行ってきたのだが、開会前、お手洗いに行った際、「ちょっと目立つ女性」がいた。
いかにも品のよさそうなワンピースにハイヒール、さりげないがいかにも高価そうなアクセサリーを身につけた女性。
ちょっと目立つので、鏡越しにこっそり&しげしげ見てしまったのだが、マツエクもメイクもばっちり決まっていた。
いわゆる「正装」で演奏会にいらしったわけだ。
コロナ禍前、それこそ毎週のように演奏会やオペラや歌舞伎に行っていたが、もっぱら私は「一番楽」な服装だった。
音楽や芝居に集中したいがため、身につけるもので疲れないよう、極力努力していた。
なんといっても「チケット代の元は取る」気マンマンだった。
だが、今回みたく、お品よく正装している人を見ると、やっぱり私みたいなのは場をわきまえてないわけで、本当はよろしくないんだろうな、とふと思う。
確かに歌舞伎など、お着物で来てらっしゃる中年の美しい女性を見ると、こういうふうに楽しむのが本筋だしマナーだろうなと思ったりもした。
ところで、
この正装の女性、偶然、私の左側、通路を挟んだ向こう側の席だった。
そして、ご主人か彼氏かと思われる男性と一緒だった。
この男性は、ちょっとカジュアルで、おされなスーツを召し、小ぶりな中折れ帽をかぶっていた。
そう、帽子をかぶっていた。
そして、演奏会が始まっても、ずっと帽子をかぶったままだったのである。
演奏会中に帽子。
アリか、これ。
後ろの席の人にしてみれば、相当迷惑ではないか。
いろんな理由で帽子を取れない人もいるとは思うが、この方に関しては、明らかにファッションでかぶっていると見て取れた。
いくら正当な服装をしていても、これはルール違反だと思う。
ラフな格好をしている私以上に。
最後まで、この方は平然と帽子をかぶっていた。
高価そうなワンピもアクセもおされなスーツも、一気に興ざめだった。
紺色の 裾に広がる風 そより
鞠子