世の中に嫌いなものはたくさんある。ただし、私が嫌いでも他の人はそれが好きというものもいっぱいある。
···という前提を承知の上で、最近、嫌いだと思ったもの3題。
〈1〉アルファードの「顔」
車に疎いので、この顔の車が何という名前なのか知らなかった。
だが、見るたび思った。
何でこんなに顔が大袈裟でデカイのか。
まるで、「鼻の下が長すぎるほど長いライオン」みたいではないか。
この顔、嫌い。
スーパーの駐車場で見かけたとき、とうとう名前を確認してしまった。
『アルファード』という名前だった。
〈隣からもれてくるにおい〉
職場の隣に老人ホームがある。
時々、調理場からものすごくおいしそうなにおいが漂ってくる。
だが、たまに「私の嫌いなにおい」のときがあるのだ。
何かを煮ているのだろうと思う。
人によっては、間違いなく好きなにおいだ。
だけど、私はダメ。
いったい何を煮ているのか。
このにおい、我が家の隣家からもたびたび漂ってくる。
全く自分勝手な話で決して誰にもいえないが、このにおいがするたびゾッとする。
〈白髪〉
髪を洗っているとき、指に髪が絡まるときがある。
取ろうとして手を見るのだが、何も絡まっていない。
なのに、指は確かに髪の絡まりを感じている。
犯人は、白髪だ。
いや、髪の細い私は、白髪ではなくむしろ透明髪だ。
この指の不快感、見つけた透明髪の情けなさ、本当に嫌い。
白い髪 お品あふれる 人もいる
鞠子