【ミストサウナ内にて―スイミング友Hさんとの雑談】
H「明日はお休み?」
鞠「お休みだけど、お休みでもないんです」(←ま、こんな表現すれば突っ込まれるわね。だけど、ウソをつくのもなんだと思って)
H「…ってどういうこと?」
ここで私は、3月に定年退職し嘱託として再雇用されたこと、と同時に別の会社でダブルワークを始めたことを話した。
H「へぇ、そうだったんだ。で、どんな仕事をしているの」
鞠「嘱託のほうは〇〇という仕事で、ダブルワークのほうは✕✕という仕事で…」
H「あり得ん!!!!何、その難しい仕事。よくそんな仕事、やってるわね。信じられない」
Hさんは、こちらの方がびっくりしてしまうほど驚愕した。
〇〇のほうはごく簡略化して話したんだけど、それでも「あり得ん。信じられない」を連発した。
✕✕に至っては、「なぜわざわざそんなやっかいな仕事をやりだしたのか」と言われた。
30年以上、この仕事を続けてきたわけで、他の仕事の世界はほとんど知らないが、私からすると、どう考えても、他の仕事の世界より「自由」、そしてある一面では「気楽」、さらに「甘い」。
基本、やりたいようにやれる。つまり、やらなきゃやらないで済んでいってしまう仕事だった。
ダブルワークのほうは、確かに「オタク度」が濃いかもしれない。こういうことが苦手な人、嫌いな人にとっては、絶対的にやりたくない仕事に違いない。
Hさんの余りの驚嘆ぶりは、そんな仕事の内容だけでなく、私が「そういうことをやっている人に見えない」ことが大きかったかもしれぬな。
しかし、Hさんの驚愕にどう対応したらいいのか、全く困った。
説明すればするほど「すごい」を連発し、決して「すごかない」ことを分かってはくれなかった。
そのうち、ミストサウナに酔いそうになってしまった。
(明日に続く)
驚かれ 言っても言っても 驚かれ
鞠子