久々に会う友人と出かけた。
彼女、新車。それも、納車されてまだ1週間もたってないまさしく新車で迎えに来てくれた。
車中で聞いたところによると、前の車は15年近く乗っており、とうとう故障したのだそうだ。それを修理するのに20万円超かかるという見積もりが出てきた。使い勝手の良さもあって、相当愛着のあった車だったそうだが、この金額を聞いて諦めた、という。
車、と言えば……
定年退職日が間近になったころから、私は軽自動車に乗り換えることを真剣に考えだした。
仕事で車を使うため、ガソリンは職場持ち。だが、完全に退職したら、ガソリン代は自腹となる。遠くまで乗るわけじゃないし、税金のこともあるしで、軽自動車にしたら大幅なコストダウンにつながると思ったからだ。
…と、その考えを彼女に話したら、彼女はにべもなく、そして真っ向、反対した。
その理由は、
「確かにまつわる経費は節約できるかもしれない。だけど、事故したら、損傷が激しい。節約分どころの話じゃなくなる」
だから、彼女に言わせると、
「軽に比べてかかるお金は、要するに安全を担保する保険料」、よって「私には、軽という選択肢はない」。
はっきり、そう、言い切った。
…なるほどな。
そういう考え方も、あるか。
あまりの明快な断言に、私の心もあっさり揺らいだ。
ま、今の車、壊れるまで乗るか、というほうに傾きだした。
そうこうしているうちに、もしかしたら「免許返納時期」が来たりするやもしれないが。
車なき 日の一大事 身に沁みる
鞠子