「台風の右側に当たるところは危険大」と言われていたのだが、結局このあたり、大きな被害はなかった。
停電も断水もなかった。
「避難に時間のかかる高齢者は避難せよ」とのお達しは出たが、夕方、散歩中に「警報解除により、避難は解除します」みたいな町内放送が聞こえてきた。
あちこちで大きな被害が出ている。
けがをした人もいる。
そういう人たちにはとても申し訳なく思う。
ただ、だね。
実を言うと、15日の真夜中というか16日の早朝というか、わが家のあたり、一番雨がひどかったのである。
あまりの雨音に眠れないほどだった。
避難を呼びかけられた警報発令中には全然大したことがなく、それが解除されてからの方が激降りしたのである。
眠れない中、「今、避難要請が来たらどうしよう」と思った。
と同時に、「この時間帯、逆に避難要請は来ないだろうな」とも思った。
予報を出すのも避難要請を出すのも、その見極めはとても難しいのだ、と思う。
それらに携わる人たちの苦労たるや。
一昨日、当ブログに書いたが、台風が来るにあたって大変なのは、ホームセンターのスタッフや、商売の場が「外」にある人、つまり建築中の建物で働く職人さんや農業、漁業に携わる人だけではないのだ。
刻々と変わる天気図を夜通し見ている人も。
本当にご苦労様です。
「普通に暮らせる」ということは、どれだけ多くの人の力に支えられていることか。
雨音に トタンの悲鳴が 混ざる夜
鞠子