ダブルワーク先で、とうとうやらかした。
固有名詞は必ず調べ、正しく表記しなければなければならない。
出てきたそれは「フナキヤマ」。マイパソコンの変換第一候補は「船木山」だった。
そこでさっそくグーグル検索。フナキヤマに関して、ズラズラッと情報が出てきた。
決して遠くないところにある山なのに、結構有名な山であること、古墳群なんかも有していること、いろんな意味で話題性のある山だということを、私は初めて知った。
ダブルワーク先の仕事が好きなのはこれだから。
今まで全然知らなかったことを知ることができるからとても楽しく、もはや完全に採算度外視になっている。
ところが、それだけズラズラ情報が出、いちいち読み、いちいち感動していたにも関わらず、正しい表記は「船来山」であることを完全に見落とした。
チームだけが閲覧できる「これ、間違えやすいよね」という文言ばかり集めたサイトにも載っていたのに。
なのに「船木山」のまま納品してしまった。
おまけに悪いことに、毎回、鉄壁に校正する私の上司が、これを見落とした。
そのことを、私は、納品してほぼ半月してから、次の仕事をする中で発見した。
最終的な責任は上司にある、と言ってしまえばそれまでだが、こういうミスは、作成者の私の段階で絶対的に食い止めなければならないものだ。
おそらく、だが、これまでの仕事を踏まえ、上司は「私を信じてくれている」から校正が甘くなった、と思えてならない。
何が落ち込むか。
上司や会社に迷惑をかけた、ということはもちろん。
それ以上にショックなのは、画面上で「船来山」という言葉をくどいくらい見ていたのに「気づかなかった」ということだ。
なぜそんなことが起きるのか。
自分で自分が信じられない。
これ、本当に年のせいか。
年だけのせいか。
違うんじゃないか。
もう、ほんとに、落ち込んだ。
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鞠子