「命にかかわる危険な暑さだから、できるだけ外に出るな」と連呼されているにもかかわらず、昨日はどうしても遠方の観光地に行かなければならなかった。
車で片道50キロ超。
車内、いくらエアコンをつけても暑い。
信号待ちの際、フロントガラスに手を当ててみたが、全く暑い。
運転席ドアのガラスから差し込む日差しも容赦なく、腕カバーを通り越して焼けるように熱かった。
目的地到着。
すごい人出。まずなにより駐車場が見つからない。
不案内な土地、かつ細い道の連続、かつ大量の人。その合間を縫って、目的地よりはるか離れた有料駐車場にようやく車を止めることができた。
風通しのいい服装で日傘をさしていたが、とっても耐えられる暑さじゃなかった。
でも、老若男女、わらわら歩いている。
有名な蕎麦屋さんなど、炎天下で行列していた。
私は暑さに結構強い……と相当自信を持っていたが、一気に自信喪失した。
そこでしか食べられないものを食べ、そこでしか買えないものを買い、有名どころでお蕎麦を食べる、などという欲は皆無になった。
とにかく一刻も早く、帰りたかった。
用事だけ済ませて、汗だくになって駐車場と目的地を往復した。
その歩数、たったの2000歩だった。
硝子越し 熱に心が 冷え落ちる
鞠子