昨日、帰りがけに仕事がらみの郵便物をポストに入れる予定だったのだが、それをうっかり失念した(←最近、本当にこのテのもの忘れが激しい)。
家でバッグに茶封筒が入っているのを見てがっかり。ま、明日、出勤途中にポストインするか、と思ったのだが、ふと、冒険心が沸き起こった。
真夜中・12時半。
少子高齢化が進む我が家の周辺。もはや電気がついているのはうちぐらいしかない状態。この真っ暗ななか、ポストまで歩いて郵便物を入れに行くという冒険をしてみたくなったのだ。
もちろん、たいして遠くはないのだが、なにせ真っ暗。おまけにノー下着。そんな冒険、バカか!となじられても仕方がないのだが、あの谷崎潤一郎先生の作品のなかにも、お化粧して、女装して、街中に出る欲求が抑えがたい人がいたではないか、と勝手な弁解をし、とりあえず武器になるだろうと思われる傘を持って家を出た。
見慣れた家々、通い慣れた道だが、やっぱ怖いわ。
それこそ転んだらアウトだ。
…などとドキドキしながらポストへgo。ところが、見えるはずのところまで近づいてもポストが見えない。しまった、メガネだけはかけてくるべきだと思ったが、ポストが見えないのは近眼のせいではなかった。ポストがないのだ。あったはずのポストがなくなってしまっているのだ。
うそやろ…… ポスト、いつ撤去したんや。「ポストの場所を移動します」の際は、意味のわからない理由と移動先に対する感謝がくどいくらい書かれた回覧板が回ってきたのに、撤去については連絡なしっておかしいやろ。このポストがなくなると、次に近いポストまで、15分は歩かなければならないではないか。
さすがに真夜中、このスタイルでの散歩15分は怖すぎる。それより、このあたりの人々は、郵便物を出すのに15分歩かなければならず、いいのか、それ。
でもそれくらい、ポストの利用度は減ったんだろうな。
ということで、全く意味のない深夜の冒険だった。
意味がないどころか、睡眠時間を削り、怒りが増しただけのマイナスの冒険であった。
この想い 届きますよう ポスト前
鞠子