1年に1回、乳がん検査のために行っている病院が、数日前、「100人以上の職員が感染者および濃厚接触者となり、欠勤を余儀なくされているため、医療提供体制に支障が出ている」と知事に名指しされたばかり。
さて、今年の検診、どうしよう。
今、大変なことになっているだろうと思われるこの病院に、こんな急を要しない人が、急を要しない検査のために行くのはどうしたものか。
迷いに迷ったが、検査をスルーするのはやっぱりよくない。いつかはいかなくてはならない。
結局、前回検査からぴったり1年経った今日、思い切って病院に行った。
私のような人は、初診扱いになってしまうのだが、予想に反し、すんなり検査を入れてもらえた。その上、実際の検査・診療現場はいつも通り、むしろ、いつもより平穏だった。
それどころか、これまで、検査日はマンモグラフィーとエコーでおしまいだったのだが、今回初めて、それらの検査の前に医師の視触診が加わっていた。その段階で、何の指摘もなかったので、いつもより落ち着いてマンモ&エコーに臨めた。
大変なことになっているのは、外来ではなく入院病棟の方かもしれない。
それに外来は、受診控えの傾向もあるに違いない。
ただ、「会計」はとんでもなかった。
会計業務に当たる人が激減しているのか、計算も支払いも、遅々として進まない。それらを待っている人でごった返すロビー。この三密状態から一刻も早く逃げ出したいと思うのだが、会計の順番が全然回ってこない。
…そうかぁ。医師や看護師だけじゃないんだ。病院内のどの部署で人が欠けても、業務が滞る。
その結果、感染拡大につながる可能性すら、出てきてしまう。
ともあれ、病院に行くたび、思う。
医療にかかわる仕事は、義務感だけでは決してできないだろうな、と。
特にこのコロナ禍、医療関係者の皆さんには、本当に頭がさがる。
今日の検査結果は来週聞きに行くが、自分のためにも医療従事者のみなさんのためにも、今年も無罪放免を祈るばかり。
病む人が 願いをこめて 行き来する
鞠子
