巨大なG | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

上司Uと食事に行った。

店の名前はわからないが、いわゆる「和食系ファミレス」チックな店で、店内は、ちゃちな建材ばかりながら、それなりに和風のつくりになっている。

 

Uと私は、日替わりランチを頼んだ。

ほどなくして、いかにもファミレスな料理が入ったプラスチック製のお重が運ばれてきた。私は、顔に満面の作りものの笑顔を浮かべている。Uも、必死に楽しそうなふりをしているように見える。

…とそのとき、Uの背後の白い壁に楕円形の大きな黒い影が映った。ちょうどUの頭の斜め右上あたりに赤い椿が描かれた小さな掛軸があり、そこに丸くスポットライトが当たっているのだが、その楕円形の影は、一瞬、スポットライト上に登場し、次の瞬間、さささっとライトの当たらぬ部分に移動した。

 

この動き方、もしや……

 

私はなにごともないふりをして、相変わらずつくりものの笑顔のまま、顔を少し前に出して楕円形の黒い影を凝視した。

それは紛れもなく、「G」だった。それも見たことがないほど巨大な。

 

およそ手のひら大のG。本来なら仰天するはずなのだが、私は瞬時に「Uの頭に飛び乗ればいいのに」と思った。

実際Gは、今にも飛ぼうとするようなそぶりを見せていた。

 

案の定、Gは飛んだ。だが、私の望み通りにはならず、地面に着地。その後、またさささっと移動し、少し離れた隣のテーブルへ。そのあたりにはすでにGが幾匹もいたらしく、何人もの客が大騒ぎしていた。

UはようやくGの存在に気づいたが、素知らぬ顔してお重を食している。

私はこの期に及んでも、さっきの巨大なGが戻ってきて、Uの頭に乗ったらいいのにと思っていた。

 

……なんて夢、普通、見る?

悪魔のような私の悪意。

だが、実在の上司Uのことを思うと、私の悪意はいかにもさもありなんで、どうにも笑える。

 

…ただ、Uと二人で食事、は、絶対的にあり得ないが。

もしそうしなければならぬ状況に陥ったら、私は間違いなく仮病を使って一食抜くと思う。

 

 

 

 

 

 

 

夢にいる 私の方が 私かも

鞠子

 

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