JRの駅から10分ほど歩いたところに、破格の単価のコインパーキングがある。
「10分」がアダになり、安くなっているに違いない。
だがしかし、私にとっては全く苦にならない距離なので、JRを利用する際にはここに車を停めることが多い。
昨日も、仕事用でこのパーキングを利用したのだが、まわりに「オープン記念価格」と書かれた派手なのぼりがいっぱい立っていることに気づいた。
え、そうなんだ…
ついこの前利用したときは、こんなのぼり、なかったのに。
入庫するとき、駐車場管理者が変わっていることに気づいた。
前は、「全国チェーンのようなコインパーキング名」だったが、今度は「大手ハウスメーカーD社」の名前になっている。
え、そうなんだ…
はじめて知った。
のぼりも看板も、もちろ入出庫機も支払機も、新品になっている。
ただし「オープン記念価格」は、結局、「以前の価格と同じ」だったが。
…採算が合わなかったのかなあ。
でも、だとしたら、ハウスメーカーが買って投資するかなあ。
釈然としないまま、車を停め、駅に向かうべく出入り口を出ようとしたら、そこにはなんと、こんな看板が立っていた。
「当駐車場は、3月28日をもって閉鎖します。 D社」
…いゃあ、参った。
どうやらこの地にマンションを建てるらしい。
だからつなぎの間、駐車場にした。
それもほんのわずかの期間だ。
そのために、設備投資をした。
コインパーキングのシステムを設置するのにいくらかかるのか知らないが、きっとこの費用もマンションの代金にオンするんだろうな。
そして28日が終わったら、取り付けたばっかりのシステムは、あっさりはずされ、壊され、廃棄されるんだろうな。
なんだかますます釈然としない気分となった。
札束は作って壊してかさを増す 鞠子