ナミダのクッキングNo.1725 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

「生活とは何ですか。」
「わびしさを堪える事です。」

「芸術とは何ですか。」
「すみれの花です。」
「つまらない。」
「つまらないものです。」

「芸術家とは何ですか。」
「豚の鼻です。」
「それは、ひどい。」
「鼻は、すみれの匂いを知っています。」

                         〈太宰治『かすかな声』〉



太宰は、からだじゅうにどれほどの苦しみを抱えていたか、その痛みがあふれている。


選ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり、か。

普通の人は体験しないレベルの恍惚と不安。
そこから生まれる耐えがたい苦痛。

…読むうちに、私だって苦しくなってきた。