アイアンスカイ(原題名:Iron Sky '12年10月 TOHOシネマズ梅田) | Que amor con amor se paga

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ドイツの科学力は世界一ィィィ(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)



…なノリですが、この映画フィンランド映画です(どんだけっ?)

『イングロリアス・バスターズ』とか、ブラック・コメディが
好きな人むけの映画です


しかしあまりも後味が悪いので『お蔵いり』にさせて頂きやす

ブラックコメディだからコメディにしようかと思ったんですが、
あのラストは笑えないですわ

なんでこの映画にカンパする映画マニアがいたのかが不思議です

ニコ厨が動画だけで判断した結果なんでしょか?

映画はきちんとみてから出資しないと駄作まみれになりますよwww


アタシは、この手の悪趣味+金の無駄遣い映画は趣味に合わないので(おい)

一部のマニアには大ウケしたみたいです。

随所隋所にマニアなネタてんこもり状態なんすが、判らない人には
『なにそれ喰えんの』状態の面白くない映画だと思います


…よくこの映画公開できたよなとヒヤヒヤ


予告編こちら、あらすじいってみる



時は2018年、米国は月面友人飛行を行なう

表向きは月の資源調査だが、本当の目的は月面の土壌に含まれる核爆弾に使われる物質〈ヘリウム3〉を
測定する事だった

計測していた宇宙飛行士が発見したのは、ナチス・ドイツの月面要塞


地球から月面侵略が始まったと勘違いした月面ナチスは、
『殺られる前に殺れ』式に地球侵略を開始するのだが…


この映画、タランティーノばりに、あっちこっちに昔の映画への
オマージュというかコネタというか、間違えると差別スレスレネタが
どんどこ出てくる。

字幕監修に、文化ネタに詳しい町山さんが一枚かんでいるので、
救われている面もある

戸田さんだとお上品になって、この映画のきわどさがでなかっただろう


米国のNASAの宇宙飛行士ジェームス(クリストファー・カーヴィー)がメット脱いだら黒人だったのを見て、
息を呑む(ナチスの人種概念は終戦前で途切れている)シーンは
『新・猿の惑星』すねぇ

アフリカアメリカン前にして『劣等人種』なんてナチスが言いそうだと
思いつつも、言ったらいかんだろう、ボケッ!と画面にツっこんでしまう

しかもだよ、マッドサイエンティストなリヒター博士(ティロ・プリュックナー)に
アヤシイ漂白薬なんかつくらせてジェームスを白人にしてから地球に
送り込むんだが、これって、C・トーマス・ハウエルが
黒人学生のみに適用される奨学金制度を利用して黒人に化けて大学に行くって
コメディ『ミスター・ソウルマン』でブーイングが出たのと逆じゃね?

C・トーマス・ハウエルは、最近は『アメイジング・スパイダーマン』
おもわぬシブいイイ役をしてるんだが、それはみてのお楽しみ



話を戻す





イロイロ最新テクノロジーを駆使してる『つもり』の月面ナチスなんだけど、
『そんなもん今時動くんけぇwww』と思うようなアバウトなものが
チラホラ出てきます

真空管とか、前の世紀に消えちゃったかもwwwて電気機器とかwww
宇宙服だって、NASAはいかにも宇宙服なのに、月面ナチスはガスマスクの
出来損ないだし、それって酸素漏れない?と余計な心配しちゃう(涙)


月面総裁(ウド・キア)は最終兵器『神々の黄昏号』を起動させようとするんだけど、
起動させるために携帯電話必要ってオチも情けないし、
たまたま人質にとった黒人宇宙飛行士がiphoneもってたから、
よし!それつかったれ!とおもったら


電池ぎれwww


…なのでiphoneならぬipad求めて地球にいくわけだ、この月面ナチス、
マジなのか!


神々の黄昏号ってあたり、いかにもフィンランド、北欧神話のラグナロク

題材ナチスなんだけど、作ってる国が北欧だから?


副総裁(ゴッツ・オットー)が陣頭指揮をとってやれやれだぜって感じで地球に向かうんだけど、
肝心の米国は大統領選キャンペーンの真っ最中で月面からきたおかしなオサーンらなんか
選挙キャンペーンにでも利用したれモード


この米国女性大統領(ステファニー・ポール)のモデルってサラ・ペイリンじゃね?と思うぐらい似てるwwwww

この映画ノベライズ出てるんだけど、ハッキリ『サラ・ペイリン』って
書いちゃってるし、ダイジョウブとか思う


この辺りまでは、ただのブラックジョークなんで、笑ってみれるのだけど

この後あたりから笑えない展開が待ってます


月面ナチスが『愛』だと信じて副総裁の船に密航してきた、リヒター(ユリア・ディーツェ)は
ジェームスと一緒に、チャップリンの独裁者を見て、自分たちは独裁者だった事実を
知らされてガガンとくるのだな。


これはかわいそう


あまりにも月面ナチスの副総裁部隊がモタモタしてるので、総裁がシビレを切らして、
猛攻撃をかけてくるのだけど、

リヒターとジェームスが止めようと必死こいてもムダチックに終わってる…


その後は後味悪杉です


月面の物資・ヘリウム3をめぐって、各国の首脳が大喧嘩(しかもこれがかなりバカ)し、
地球が核戦争に発展し、真っ赤な火星のような惑星に変わり果て居住不可能になってしまう。

それを月面ナチスは月からみているというものです


ラストに今、どこの国も直面してる国際問題をずしっと持ってきたところで
唐突に映画が終わります


ブラックジョークのはずが、そうでなくなる作りになってるんで、心が暗澹としてきます

あ~みなきゃよかったな~モードです


キューブリックの『フルメタル・ジャケット』でデブが上官に毎日ディスられ過ぎて
狂って上官撃ち殺して死んで
そこでいきなりエンドロールが流れる感じだわ



制作費が約七億五千万円


なんだそうっすが、その内の一億ぐらいはマニアからのファンだそうで


…でもこの億単位の制作費の殆どはCG合成にムダに使ったんすよね?


殆ど無名の俳優だし、知ってる俳優ったらゴッツ・オットーしかみないぞ


CGでムダに金つかってお蔵入りのSFといえば『ユニバーサル・ソルジャー』で
有名になったローランド・エメリッヒが撮った『MOON44』だよな


あれもこれと似てて、殆ど同じ作りだったのを思い出した



















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