『極楽往生を願うひとへの励まし』 | 浄土宗長福寺のブログ

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埼玉県深谷市の浄土宗長福寺のブログです。おもに『今月の言葉』を毎月1日に公開します。

  法然上人の御法語に

①浄土に往生せんとおもわん人は、安心(あんじん)()(ぎょう)と申して、心と行との相応すべきなり。

【御消息・昭法全577】

②浄土門に入りて行うべき行につきて申さば、心と行と相応すべきなり。

【浄土宗略抄(鎌倉二位の禅尼に進ぜられし書)・昭法全593】

③安心というは、心づかいのありさまなり。

【浄土宗略抄(鎌倉二位の禅尼に進ぜられし書)・昭法全593】

 

訳:

①浄土に往生しようと志す人は、安心・起行と申しまして、心と行いとが相い応じるようにすべきです。

②浄土門に入って修すべき行について申しますならば、心と行いとが相い応じるようにすべきです。

③安心というのは、往生を遂げるための心づかいのありさまです。

【法然上人のご法語① 消息編 98P 浄土宗出版局】

 

 浄土宗をお開きになられた法然上人は、阿弥陀様の極楽浄土に往生したいと望むのであれば、安心と起行が大事であるとされます。そして、安心と起行とは、心と行の相応、一致のことです。

 

これは、簡単なようで簡単でありません。こころに思ったことを実行できているでしょうか。例えば、新年に、今年こそこれをしよう、今年こそあれをしようと思うことがあると思います。しかし、それが行えているでしょう、なかなか継続して行うことは難しいのではないでしょうか。

 

つまり、心に思ったことを、実際に行っていくこと、継続していくこと、このことが大事であると法然上人はおっしゃっているのです。そして、法然上人は、この御法語で私たちを励ましておられるのだと思います。

せっかく、阿弥陀様の極楽に往生したいと思ったのだから、頑張って、お念仏を実践して、継続していくのだよと背中を押してくれているのです。

合掌