今月は、法然上人の御法語から、極楽往生への心構え、私たちがどのように思って日々を送っていったらよいかとみていきたいと思います。
法然上人の御法語に
観無量寿経に釈していわく、もし衆生ありて、かの国に生まれんとねがわんものは、三種の心を発して、すなわち往生すべし。何をか三つとする。一つには至誠心、二つには深心、三つには廻向発願心なり。三心を具せるもの、かならずかの国に生まるといえり。
【御消息・昭法全577】
訳:極楽浄土に往生したいと思う人の心がまえについて『観無量寿経』には「極楽浄土に生まれたいと願う者は、三種の心を発したならば往生できる。三種とは一つには至誠心、二つには深心、三つには廻向発願心である。この三心を具えた者は必ず極楽浄土に往生する」と説かれています。
【法然上人のご法語① 消息編 99P 浄土宗出版局】
先月は、安心と起行についてお話ししました。今月は、この心がまえについてです。法然上人は、『観無量寿経』をお示しになられました。そこには、極楽往生したいと願う者は、三つの心をおこしなさいと説かれます。一つ目は至誠心(しじょうしん)、二つ目は深心(じんしん)、三つめは廻向発願心(えこうほつがんしん)です。そして、この三つの心を備えたものは、必ず往生できるとされました。
私たち、お念仏をお称えし、極楽往生を願う者は、この三つの心を備えることができるようにしていかなければなりません。ただ、この三つの心はそれぞれ難しいので、来月以降にそれぞれ見ていきたいと思います。
蛇足ではありますが、コロナウイルスの感染拡大も止まり、収束がみえてきたように思えます。それでも、マスクを着け、無理をせず、体調管理には万全を期していただくようご祈念しております。
合掌