アマヤドリ -375ページ目

第三者の温度

一日のんびりできたので以前録画したNHKの『美の巨匠』を観た。
画家の作品の中から一点を選び出しそれを掘り下げて語るというもの。
前からブリューゲル(「バベルの塔」や「雪中の狩人 」を描いた人)の絵が好きだったので録画しておいたのだ。

色塗りの感じが濃くて多彩で色んな表情の人がばらばらに光を放って描かれているのが好きだ。
こんなこと書いたら怒られちゃうかもしれないけれど「ウォーリーを探せ」みたいに画面のどこをみても楽しいところも好き。

でも500年も前の人だとは知らなかった。500年前ってコロンブスの時代だ。
好きだと思いながらもこんなにも無知だったことに驚いた。カンディンスキーとかマティスとかとそんなに変わらない時代の人かと思っていたのだ。画風は違うけれど。
私の“好き”っていい加減だなぁ。

風刺的な内容の絵だというのは知識にはあったけれどヒエロスムス・ボスの影響を受けていると知ってちょっとイメージが変わった。
ボスは欲や死や富や虚無の混沌を書く人…という印象がある。主に本の挿し絵でしか知らないからこれもいい加減な印象なんだけれども。


ボスの影響を受けていてあの時代の人…という情報を含めて考え直すと…。
そうか…なるほど…、とちょっと絵に対する解釈が変化した。

でもやっぱり知識が中途半端だから肝心な「そうか、なるほど」の部分がうまく書けないんだけれども…
ブリューゲルの絵から感じる温度がぐっと低くなった感じ。もっとお気楽なで民衆に近い感じがしていたから。感じていたよりもずっとブリューゲルは“観察者”だったのかなぁ。


たまにはその背景を知ってから美術品を観るようにしてみよう。

たまには。

タバコ

普段煙草は吸わないんだけれど、誰かが格好よく煙草を吸っているのを見るととっても煙草が吸いたくなる。

くわえ煙草をしながら車の運転を始める瞬間とかひとりぼんやり手慣れた様子でマッチを摺る瞬間とか。
あんな風に私も格好つけたい!ってがきんちょみたいに思うのだ。
…実際吸ってみて後悔するのだけど。

女の子で格好よく煙草を吸う人はまれで、残念だ。
あ、でもたまに年配の方ですごくサマになっている人を見かける。ついつい不躾に横目で追って研究してしまう。


私が一番煙草を吸いたくなるシーンのナンバーワンは何といっても映画『1900年』のドミニク・サンダの登場シーン
お風呂上がりの濡れた髪をタオルで拭く無造作な仕草の間から煙草をくわえる陶器みたいな輪郭がのぞく。産毛みたいなまつげと、白い肌におき火のよいな唇。
あんなの男の人じゃなくてもどきっとしちゃうよ~!
ベルトルッチはすごい。ストラーロもすごい!

ドミニク・サンダは『暗殺の森』でもかっこいい喫煙姿を見せてくれるんだけど、なんといっても私の一番は『1900年』なのだ。登場の時にかかるピアノの曲も素晴らしい。
今調べたらやっぱりモリコーネだった。


私の好きな女優の条件にはこの“煙草を格好よく吸ってくれる(または吸ってくれそう)”な雰囲気を持っていることがすごく大きな位置を占めていると思う。
モニカ・ビッティにしてもステファニア・サンドレッリにしても。
ジュリエット・ルイスも。
ちょっと違うけど似合わない煙草を可愛らしく吸いそうなマリリン・モンローも好きだ。

煙草を吸う仕草にも哲学やセンスって必要なのだろう。

影おくり

後頭部にふと魅かれることがある。
昔、後頭部の丸い感じと襟足が思いがけず幼くて好きになってしまった人がいるくらい。

とりわけ猫や犬や赤ん坊の後頭部が好きだ。
後頭部を見つめているとそこから吹き出しが出て「……」と思っているような気がしてくる。
「……」とは文字通りのてんてん、だ。
ことばにならない雑音、意識にならないなにか。
後頭部をみているとその流れをうつしとれるような気がしてくる。

もっと詳しく言えばその人の頭のなかに透明になった私がすうっと入り込める感じ。
入り込み、その人の後頭部のラインと私の後頭部のラインをぴたりと合わせる。ちょっとこれはたまに苦労する。

勿論それでその人の考えが分かる…とかそんな便利な能力は私にはない。ただそのイメージを楽しんでいるだけだ。


昔猫が身近にいた時にはよく後頭部の「…」や「?」や「?!」を眺めたものだ。
そしてそれを自分の感覚のように体験する。


本当は全く違うことを考え感じているかもしれないその人の後頭部を自分にうつしとることで、本当にうつっているのは多分自分のココロなのだ。

ふとそう思い当たり、少し哀しくなった。
世界を、結局はこの目を通してしか観られない当たり前のことに。

携帯ストーカー

携帯に30件くらい悪戯電話がかかってきている。悪戯なのになぜかフルネームがわかっている。
悪戯の着信には写真が私を撮った写真が添付されている。普通の写真だがいつ撮ったのか…と思うと不気味。その人から何故付け回されるのか分からず恐い。
友達に相談し守ってもらうことに。

教えて!クレイアニメ

こないだ『カペリート』を観た話を母にした。
以前母がとっても可愛い人形のアニメを教育TVでやっていたんだけれどその題名がわからない、と言っていて気になっていたから。
カペリートってきのこが主人公のクレイアニメなんだけどお母さんが観たやつじゃない?と聞くと、
…どうやら違うらしい。

じゃあどんなのなのか訊く。
そのアニメは普通の紳士がでてきて、それが消防士の格好をして煙草の火を消したり釣り人になって宝石を釣り上げたりするものらしいのだ。
可愛いなぁと観ていたら「またいつかお会いしましょう」と終わってしまって、その日が最終回だったということ。

じゃあPCで調べてみようか、と“クレイアニメ”とか“教育TV”とかで検索したのだけれどそれらしきものは出てこない。過去の放送のアニメのリストなんてすぐに出てきそうなものだけれど…検索の方法が悪いのかな。

それにしても母から聞き出せる情報が乏しすぎる。その、消防士~…ということしかまともにはわからない。あとは聞き慣れない外国の名前だったこと、1年位前の放送だったということ。手がかりはこれだけだ。
粘土のアニメかどうかも定かではないらしい。
じゃあクレイアニメで検索しても引っ掛からないかもしれないんじゃないの。

だいたいいつも母のこういうたぐいの話は曖昧すぎる。目的に達する手がかりが薄すぎる。


とにかくあれこれ調べてみたがやはり分からなかった。
誰か、この情報だけでわかったら知らせてください。


でも調べていくうちに『タルピー』というクレイアニメに興味がわいた。色んな姿に変身するキツネのようなものが主人公らしい。くにゃくにゃ変身してゆく様がすばらしいと誉めてあると思えば、気持ち悪いので子供は好きじゃないようでしたと感想を書いている人もいる。
タルピー。
何だか不思議な名前。

カペリートはDVDが出ているがそのタルピーは出ていない。どのサイトにも写真は出ていなかった。
今だにタルピーの姿は観たことがなく今私の頭には全くの想像すら浮かばない。