アマヤドリ -372ページ目

テレフォン・ボックス

たぶん、
こんな風に少しずつ確かめて
実際には少しずつ遠ざかっているのだろう
いくつもの小さい
驚くほど冷たいカタマリを投げ込んで

いたずらに指先を濡らすけど
揺らめいて見えない底には
ものも言わず
溶けることもなく
それが在る


切り離された双子の片方のように
あたしは
それを見る

ううん
それは錯覚よ

指で形づくった波紋のみせた悪戯



だからって
だれに微笑んでみせるというの

峠の向こう

しまった。
つい甘えがでてしまった。

リハーサルと言えども本気でぶつからないとそこに発展はない。探る作業は勿論必要だけれどその作業を見せてどうするのだ。
色んな立場の人がいて初心者もいれば長年やっている人もいる。
でも自分は自分の得てきたもののうえで更に発展していかなければいけないのに。

少し気持ちがゆるんで当たり前のことを怠ってしまった。
取り返さなければ。


バレエは今日で最後まで振付け完了。
他の妖精役の子たちの意識も一緒に高めていかないとな。

まだ時間はあるから。
ちゃんと気付けてよかった。

車はトモダチ

道路を渡ろうとする時車とお互い譲り合いをすることがある。
そのような時本来ならドライバーとアイコンタクトを取るべきであるが、私はどうしても車の顔を見てしまう。

いくら車の顔を見ても無駄だと自分に言い聞かせてもダメで、必ずライトの目を見て様子を伺う。
車の顔がやさしかったりちょっといたずらっこな感じだと「OKだ」と思い、渡る。
無関心だったりちょっと眉間に皺を寄せて斜に構えてる感じだったら「ダメなのね」と、待つ。


はっきり言ってこれは危ない。
ドライバーとの意志疎通がそこには全くないのだから。

幸い今まで(おそらく向こうのおかげで)無事でいる。しかしドライバーにしたら「この人はどこを見ているんだろう?」と私の視線の行く先を疑問に思っているだろう。
納得してるのは私だけだ。自信満々に渡っている。

夜にはあまり車の顔が見えない。でもそれにも拘らず私は眩しいライトと視線をあわせる。
「渡って平気?」と語りかけるその視線は、きっととってもアブナイ。
ドライバーとの意志疎通不十分で事故に遭う、という事態と肩を並べるくらいのアブナさだ。
この癖を子供にだけは伝えてはいけないと強く思う。


せめて車くんにだけは私の意志が伝わっているとよいのだけれど。

舞台とおすぎ

森山開次さんの公演が2つある。
ひとはプレミア公演で、それをみることが出来ない友達のOちゃんにしきりにうらやましがられる。

プレミア公演の方は着席すると前にはおすぎが座っている。
さすがプレミア、と妙に納得する。

親友の結婚式

友達の結婚式にでている。
いつもと違うちゃんとしたドレス姿に元クラスメイトたちに騒がれちょっと照れる。男の子が何故かおにぎりをくれる。

折角お洒落をしてるのにちゃんとメイクができなくて世話をしてもらう。
ふと気付くと主役にあげようと用意していた花がない。
悲しくて泣いてしまう。