アマヤドリ -309ページ目

オーロラ

空いている電車が好きだ。

端っこの席に座り、ぼんやりと空の色を眺める。
私の好きな色。

そのままとろとろと目を閉じ、ことんと頭を壁に預ける。
振動で時々目覚め、また空の色を見る。
ああ、この色も好きだな。
瞬きをして、その次の瞬間の空の色も好きだ。
うっとりと見つめてまた目を閉じる。

のんびり弛んだ心でまちの裏側を見る。ひびや、洗濯物や、葉っぱや。


裏側からものを見るとそれが感じていることがそのまま私に浸透してくるような気がする。のりうつってそのものになっているみたいに。そして、それが見ている景色を見る。
空はどんないろ?
ざらざらしたまちの匂いが好き?

秘密を知っちゃったみたいに。


夕暮れの空いている電車で私は揺られながらとりとめのない考えを繋ぐ。
そうして、たまらなくなる。
ぜんぶだから。
ぜんぶがないまぜになった、ここにいる私のことと世界のことが、包んだり包まれているすべてが。
それはことばにしなくてもいいし分類もできないもの。

そうか、って少しわかった。
私がつかみたいもの。
ことばにできて記憶できたらな。
そうじゃないからこのわかったものはするすると逃げて拡散してしまう。

切ないな。

でもそれでいい。


じんわり、目を閉じる。

新芽の気持ち

昨日は新入生研修が終わり、その送別会。
そんなキャラクターだったのね…と、今更発覚したことかたくさんあって惜しいと思う。もっと早く分かっていたらいじり甲斐もあったものを…
とにかくむちゃくちゃ酔わせて大変だった。きっとなーんにも覚えていないだろう。
笑いに笑ってまたタクシーで帰る。
お風呂を出たら3時だったのでこんこんと夢も見ずに(いや…見たなぁ。忘れちゃったけど)眠った。
彼らは今朝起きられただろうか。


吉本ばななさんのエッセイを昔読んだが、飲み会の度に思い出すことがある。
“その場で最低の人間になりなさい”
ということ。
それは前後不覚に陥ったり暴れて迷惑をかける、という最低、ではもちろんなくて、きっとあれこれ気を配り働け、という意味なんだと思う。
なぜかいつも思い出す。
そうして、急にテーブルを見渡して片付けてみたり。

なんだか皆色んなことを思っていて、だけどそこにはやはり愛情がないといけない。
私はあるものごとには自分でもびっくりするほど冷淡なところがある。…というよりたぶんそれは本音ではなくて照れや流れみたいなものも多く含まれているのだけど。
そうだ。うん。
結構思わぬことを言ってしまう。その場に気を遣ったり、なんか言わなきゃいけないかなぁってひょっと言ったことが、なんだか全然思ってないことな時。よくある。
なら口を開かないほうが何倍もましなのにな。

緊張してるんだろう。

コモノだな。


ああ、眠い。
だけどこの朝日が今日はたまらなく愛しくて、どうしちゃったんだろう。
眩しくて目を細めることすらほほ笑みに近い。

誰かを、まわりの人をもっと少しずつ大切にしたい。
そうしたら私のこのぎくしゃくとした殻のことすら大事に思えるかもしれないから。


今日も飲み会。
舞台の稽古日程が出たから、遊んでいられるのもあと少し。

コミックバトン

sirasuikababyさん より渡されていたコミックバトン。

長い間放置してごめんなさい。

すっかりからからに乾いてしまいましたでしょうか。

今日は、ちゃんと考えてみよう。

ということでパソコンに向かいました。


★   ★   ★


Q1.あなたのコミックの所蔵数は?


昔から自分で漫画を買うことは少なく(借りてばかり)あんまり持っていないのです。

・・・それでも、50冊くらいもっているのかな?

持っているものを何度も読むのが好き。

終わりが分かってるのに「読んで」って絵本をせがむ子供の気持ちとにているかもしれない。



Q2.今読んでいるコミックは?


今?

今は、読んでいないなあ…

週刊誌も読んでいないから、今は全く漫画に触れていないです。



Q3.最後に買ったコミックは?


萩尾 望都
残酷な神が支配する (15)

でも、あまりに厳しい内容に(そうして多分その時の私自身の状況も悪かった)、

半分まで買ってその後買っていません。

こんな風に中途半端にしたのは初めてなのでそのうちそろえるのではないかとは思うけど。

いやあ、とにかく。

これを読んだ後、自分の気持ちがとてもぐしゃぐしゃになっていったのを覚えています。

だから軽いトラウマ。←大げさ



Q4.よく読む、または思い入れのあるコミックは?


宮崎 駿

風の谷のナウシカ 3 (3)


映画のナウシカも大好きだったけれど、生きているということを深く考えさせられた作品。

生きるってただの現象であり、でもそれを認めた上で意思があり・・・

すごくショックを受けたのを覚えている。

こんな風に生きられたらいいのに。と、真剣に思う。

画像に3巻を選んだのは、クシャナも大好きだから。


川原 泉

笑う大天使(ミカエル) (第1巻)


川原泉さんの漫画はどれも大好き。

主要なものは全部持っています。そして、しょっちゅう読み返してる。

あっけらかんとして、清らかで。前向きで、繊細で。

がはは、って明日から頑張れる。


手塚 治虫

ユニコ (2)    


手塚 治虫

火の鳥 全13巻セット


ユニコ

手塚治虫さんはだい・だい・大好き!

“大好き”というより、やっぱりとても偉大で、尊敬すらしている。

あんな大きな世界の真理を、こうして漫画にして子供にも真っ直ぐ教えてくれているひと。

ユニコは小さい時映画館で見て、それから大好きになった。

まぼろしみたいにずっと覚えてたんだけど大きくなってからコミックとビデオをみつけました。


ブラックジャックロストワールド奇子アドルフに告ぐブッダも好きなんだけど、

一番夢中になって何度も読んだのは『火の鳥』かな。

「望郷編」とか「未来編」とかあって、どれがどれだかわからないけど。

たしかムーピーっていうのが出てくるのがすごく好きでなんども読んだと思う。


でも手塚治虫作品はひとつも持っていない。

昔の彼が全部集めていて、それを片っ端から読んだので…

将来お金持ちになって書庫を持って、集めたいなあ。



山岸 凉子

アラベスク (1)


槇村 さとる

ダンシング・ゼネレーション (1)


やっぱり踊り子だから。

筋肉のラインとか、踊りをやる人みたいによく分かってる。

アラベスクの主人公はこれでもか、というくらい甘ちゃんなんだけれど、バレエ漫画とかダンス漫画は

読むと自分もこつこつ稽古をして、体が進化してゆくのを見たくなる、のです。

夜に読んだりするともううずうずする。




★   ★   ★


…と、こんな感じです!


ええと、では私からのバトンは…


madrid-japanさん

  :おそらく、私とは全く違った作品にもたくさん触れてこられたのではないかと。

のほちゃん

  :めちゃ、オンナノコらしいものを読んでるような気がする。意外と。←失礼??


のお二人です。

突然、ごめんね。

もしもし、暇だったら遊んでみてください。




傲慢なお伽話と韜晦の牙城

またもやだらだら休日。
たくさん夢を見た。
会社の男の子が出てきた。帰り掛けの地下鉄のホームで声を掛けてくれて話したり、メールがきたり。
何度も目が覚めたり寝たりして、それでもその子が出てきたので余程私は人恋しいのかなぁ、と思ったりした。
だって別に好きなわけでもないのにね。

メールだってアドレスも教えていないし、そのことはちゃんと夢のなかでも分かっていて、なんとか辻褄を合わせようと説明の背景まで作ってる。
夢を作ってるのも自分なんだろうから本当に不思議。自分を騙す、そのやり方はとても幼稚だったりもして可笑しくなる。


人恋しい。
…のだろうか。
わからないな。

私が何をしても許してくれていつも私のことを考えてくれる。そんな存在がぽっかり穴ぼこみたいに感じられる今。
かちんかちんの鋼鉄をまとっていて、うっかり突き指しちゃいそうだ。
その周りでくるくる所在なく匂いをかぎ回る、私はぼさぼさの猫。


こいびとって、いつも後ろで辛抱強く私を見ていてくれてきらきらした見えない糸で体の端っこ同士が繋がってるもののように思ってた。
実際はどうだったんだろ。
というかこれは、ただの私のなかだけの信じ方で、それは私の元気や頑張りを支えてくれる大きな柱のひとつだった。甘えた妄想、であることは承知の上。
夢みたいに自分を騙す。
優しくて有効な欺瞞。
だったらいいじゃない?

そうしてこいびとの方も、そんな風に思ってくれたらいいなって。そう感じて安心や優しさや心地よい眠りを得てくれたらいいなって。
同じであってほしいという小さな望みと共に。
正しいとか情けないとか子供っぽいとか、そんなのどうでもよいこと。
ただ自分以外の感じ方や価値観があることも分かっているし認めてもいる。分かっていれば、大丈夫。そのピンクの雲が優しい夢だと分かっていれば、大丈夫。ここにはぽわわんとしたほほ笑みがあればいい。

本当は何にもかわらない筈なんだ。
心が通じていたともわからない人が、もう傍にいないからって。
絶えず私のことを考えてくれる人がいないからって。
だって、それは私だけのお話で、そのことも十分自覚していたことなんだもの。
だから何も、なーんにもかわらない。
一人で頑張って一人で美しいものを感じる。それで今までもやってきた。だからこれからも。


でもでも、たぶん私は独り占めだけでは嫌なんだよ。感じたり見たこと。それをあなたと一緒に何倍にもしたい。
それはあなたのためじゃないよね、正直に認める。私のためなんだ。
でもそれ全部が、我儘すらも含めた全部が、この景色を何倍にもする。そうして強力になった私はきっとあなたの手を握り返して、力強く頷ける。
それを全部受け取ってくれるだけで。
それだけでよかったんだよ。




あぁだめだ。

やつは全然、かちんこちんで。

群青の風

雨がさらさら降る中、蝉が鳴いていた。
羽が濡れちゃっているからなのかな…しゅわしゅわ小さな声だった。雨がもう少し強くなったら地面に叩きつける飛沫にかき消されてしまうだろう。
きっとあの樹にいるんだな…まっすぐで、そして葉が密集して枝に影をつくるあの樹。
生まれてすぐに大きな嵐に遭うなんて、大変な試練だな…嵐が去っておひさまが出たらまた元気に鳴いてくれるだろうか。

上空はもう風が強いみたいだ。
おうちに帰ろうとする小さな鳥の進路を乱す。不規則な曲線を描きながら一心に。


小さなこの子たちを傷つけないでくれたらいい。