矛盾も、混沌も。
やらなきゃいけないこと、やりたいこと、悩むこと、わくわくすること、いっぱい目の前に連なっている。
その全部が未知でどうなってゆくかなんて全然はかれないのに、ちっとも重苦しくない。
うれしくて仕方がない。
なんだかやっとすべてが繋がるかもしれないという気がする。わくわくついでに言っちゃえば、確信していると言ってもいいくらい。
苦しんだことやよく見えなくてもやもやなままだったこと、止まっていた時間、こわばっていた心の、あの部分。
それが全部変身したみたいに突然私の味方になる。
どうして?って思ったら、それはやっぱり、一緒に景色をみてくれたり、隣でやさしく笑っててくれたり、私の小さな思い込みを笑ってくれたり、私のみつめるものの透明さを信じてくれるひとがいるから。
私にとっては全部がそのなかに生きているしすべてが同じこと。耳をすませばちゃんと息をしていることがわかる。
ひとつももらさないって決めたんだ。決めても、零れてしまうことがあるのは知っているけれど。
生まれたてだったからそれはもうまっすぐに届いたし、響いた音はからだじゅうを満たして、そして支配できるすべてのものを燃やした。
だからいまは泣きたいような気持ちがする。
吹雪のなかで遠い北の海と出会ったときと同じ。
同じだけどこれからは、何故、じ ゃない。
あたらしいほっぺ
電車に乗っていたら2歳くらいの女の子と、まだ歩けないくらいの男の子を連れたお母さんが向かいの席に座った。
抱っこしていた手から小さな洋服が落ちたから拾って渡してあげると、男の子は私が近づいてきたことに少し驚いたような顔をしてじっと私をみつめた。
お姉ちゃんが外を見ているからか、外の景色が動いているからか、窓の外を見て興奮の声をもらしたけれど、またすぐに私の顔をみる。
赤ちゃんはおもしろいものに目が留まる…んじゃなかったかな確か…とちょっと汗が出る。
窓の外をみているお姉ちゃんも、こちらをいぶかしげに見ている男の子も、なんてほっぺが丸いんだろう。
猫と同じ。
後頭部にそっと額で触れたら、なにを見ていて何を考えてるのかわかるような気がする。
きっとくるくるのぐちゃぐちゃなんだ。たくさんの扉が開け閉めされてて、増えて、消えて、突然あらわれて、ひっくりかえって。
ちゅんも、
とやっぱりつなげて考えてしまう。
ちゅんも、知能的にはこのくらいなんだ。
「電車早いねー」って言ってるこの女の子。
まだ感情とか感覚が分類されてなくて、だけどす べてが明るい光のなかにある。
すごいなぁ。
がんばろ。
抱っこしていた手から小さな洋服が落ちたから拾って渡してあげると、男の子は私が近づいてきたことに少し驚いたような顔をしてじっと私をみつめた。
お姉ちゃんが外を見ているからか、外の景色が動いているからか、窓の外を見て興奮の声をもらしたけれど、またすぐに私の顔をみる。
赤ちゃんはおもしろいものに目が留まる…んじゃなかったかな確か…とちょっと汗が出る。
窓の外をみているお姉ちゃんも、こちらをいぶかしげに見ている男の子も、なんてほっぺが丸いんだろう。
猫と同じ。
後頭部にそっと額で触れたら、なにを見ていて何を考えてるのかわかるような気がする。
きっとくるくるのぐちゃぐちゃなんだ。たくさんの扉が開け閉めされてて、増えて、消えて、突然あらわれて、ひっくりかえって。
ちゅんも、
とやっぱりつなげて考えてしまう。
ちゅんも、知能的にはこのくらいなんだ。
「電車早いねー」って言ってるこの女の子。
まだ感情とか感覚が分類されてなくて、だけどす べてが明るい光のなかにある。
すごいなぁ。
がんばろ。
ちゅんと心を通わせる夢
今日の夢。
ちゅんを可愛がるとき私はいつものどとか首のまわりを柔らかく指で撫でる。たまに頭とか背中とか翼も。
でもそれが気持ちいいのか(よく痒そうにされる)安心してくれてるのかわからなかったからみた夢だと思う。
私はちゅんを指にとまらせている。ちゅんは向こうをむいていて、表情は見えない。
私はあたたかい背中を撫でたり、丸いからだを手のひらで包んだりしている。
するとちゅんは自分のほっぺと首の境目のところをぽん、ぽん、と何回か軽く叩くように撫でた。
ああ、こうして撫でてほしいんだ、その合図なんだ、ということがわかる。
そのとおりにしてあげていると続いて頭もやって、というふうにぎこちなく私に伝えてくれる。
ちゅんは自分の足ではなくて、人間の手を使ってその動作をやっている。
その人間というのはどこにもいなくて、今考えてみると指先しか見えていない感じでどこから生えてるというわけではない。おばけの手を見たみたいに根元のことはまったく意識にものぼらなかった。人間の手なのに、それはちゅんの意識の通った手だということになっている。
ちょっと男の人の指の感じがしたな。
もしかしたらちゅんは男の子なのかな…。それともお父さんの指がちゅんに近づいた時のイメージにすぎないのか…?
これは今考えたこと。
ぎこちない動きだったのは人間の手を使うことをちゅんは慣れていないからだと納得していた。
たまにこうして動物と小さな心の交流をする夢を見る。
向こうが私にわかるようにこうして小さな合図をしてくれることもあれば、ふいに日本語を話してきたりもする。
そんな夢をみたあとは少し切ない。
切ない、って、ああ、実際には私たちは通じあえないんだ、という切なさではなくて(それがゼロではないかもしれないけれど)、なんだろ。
大切だということにあらためて気付くからなのかな。
夢で逢ったせいか、今朝起きてちゅんにおはようを言ったら、今までで一番可愛い声で甘えられた。
私は夢のなかと同じようにちゅんが望んだ場所を撫でてあげた。
ちゅんの望んでいたのはちょっと、そのことではなかったみたいだ。
でも、元気にかごのうえをぴょんぴょん飛んで、いつもよりも透明なとび色の目をきょろきょろさせていた。
本屋さん、転換
友達に薦められた本を読んでみている。
そのひとの本は『車輪の下』しか読んだことがない(しかも大切に読んだことがない。ストーリーを追っただけだから、あまり残っていない)。
まだ最初のほうだけれど、大事に一行いちぎょう、ことばを噛み締めながら読むことの大切さをいまさらながらに感じている。
こんなに大切に読んでいっても私の頭の中からはそこから得たたくさんのものがどんどん抜け落ちてしまう。一度そこに生まれ、通過したものなんだからそれでいいはずなんだけれど、たぶんその味を確かめる前に私はせっかちに次の文章へぴょんぴょん 飛んでいってしまっていたのだろう。
具体的なことを離さずにいることが苦手なら、そのときの感覚を留めとおこうとしたらいい。
とどまるまでしっかりとゆっくりと、何度でも感じ直してみたらいい。
自分にできることとできないことのうち、できないことを見つけるのはたやすい。
できることを発見して、それを育ててゆくことにもっと心を砕こう。
そのひとの本は『車輪の下』しか読んだことがない(しかも大切に読んだことがない。ストーリーを追っただけだから、あまり残っていない)。
まだ最初のほうだけれど、大事に一行いちぎょう、ことばを噛み締めながら読むことの大切さをいまさらながらに感じている。
こんなに大切に読んでいっても私の頭の中からはそこから得たたくさんのものがどんどん抜け落ちてしまう。一度そこに生まれ、通過したものなんだからそれでいいはずなんだけれど、たぶんその味を確かめる前に私はせっかちに次の文章へぴょんぴょん 飛んでいってしまっていたのだろう。
具体的なことを離さずにいることが苦手なら、そのときの感覚を留めとおこうとしたらいい。
とどまるまでしっかりとゆっくりと、何度でも感じ直してみたらいい。
自分にできることとできないことのうち、できないことを見つけるのはたやすい。
できることを発見して、それを育ててゆくことにもっと心を砕こう。
